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完熟の美味しさをそのまま瞬間冷凍した【ももふる】で福島の魅力を伝え続ける

福島市でオンライン販売に取り組む事業者特集 Vol.5

少しずつ復調してきたものの、まだ先の見えない飲食や観光などの地域密着型オフラインビジネス。福島市観光ノートでは、その状況を乗り越えようと、地域産品のオンライン販売に取り組む事業者様を特集しています。

【vol.1】「パイの奪い合いではない」新たな販路に挑戦〜ふるさと納税返礼品事業者【株式会社幸青果(みゆき)様】

【vol.2】朝ドラを機に「三方よし」精神で地元事業者の販路を開拓【エールギフト西形商店】

【vol.3】「カレーをコミュニケーションに」3つのスタイルでカレーを提供する【笑夢(えむ)】

【vol.4】「震災後に造園業から転身。ふるさと納税を媒体に「べにこはく」ジュースを製造販売【ふくしま果樹園】

第5弾は、完熟桃を瞬間冷凍した画期的な商品「ももふる」を販売している「株式会社ももがある」。代表取締役社長・齋藤由芙子(さいとうゆうこ)さんにお話をお聞きしました。

「もったいない精神」から生まれた「ももふる」

果物は木成り完熟が一番美味しい!それは当たり前のことなのですが、見た目や流通の関係で完熟した果物が産地から遠くまで運ばれるということはなかなかありません。特に桃は傷みやすく、完熟桃が市場に出回ることは非常にまれです。でもその一番の美味しい食べ時をどうにか多くの人に食べてもらえないか?試行錯誤の上に生まれたのが完熟桃を瞬間冷凍した「ももふる」です。

福島市 ももふる ももがある ももぴくるす 完熟桃

品種は「あかつき」「まどか」「黄貴妃」「川中島白桃」「ゆうぞら」など、さまざま。一番人気は福島の主力品種「あかつき」。

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瞬間冷凍されている「ももふる」を半解凍にして食べるのが齋藤さんのオススメ。ヨーグルトなどにトッピングしても。

東日本大震災を機に福島に戻ってきた齋藤さん。「一度県外に出たからか、果物が周りに溢れていることがどれだけ恵まれているか気が付きました」。福島で手に入る完熟の果物の美味しさを再認識したといいます。

前職で桃農家の取材をしたときに、農園の片隅に完熟桃がたくさん積み上げられているのを見つけた斎藤さん。せっかくの完熟桃なのに、基準に満たないからと捨てられたり、格安で加工に回したりするしかない現実を知って、「もったいない、こんなの流通業者の都合じゃないか」と何とかしなければならないと思ったのが起業を志すきっかけでした。 とはいえ、そう簡単に起業できるものでもありません。どうしたものか思案していたところ、加工場を閉じようとしている業者がいると耳にしました。加工に必要なものはみんな揃っているのに「辞めてしまうなんて、もったいない」と二つ目の「もったいない」に出逢って加工場を譲り受け、これをきっかけに「株式会社ももがある」を立ち上げました。

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「ももがある」加工場に併設された直売所

発想の転換と持ち前のバイタリティでピンチを切り抜ける

創業は2016年3月。「ももふる」や福島の郷土料理「いかにんじん」、譲り受けた加工場の事業者が作っていた桃の甘酢漬けを引き継いだ「ももぴくるす」を主力に、福島産の農産物を原料とした多彩な自社商品を扱っています。

順調に成長を続けていますが、何度かピンチがありました。ひとつは、いかの記録的な不良の影響で「いかじんにん」の材料のスルメが品薄になってしまったこと。にんじんの不作も重なり、撤退してしまういかにんじんの業者もいた中、「ももふる」など他商品も展開していたももがあるは深刻な状態に陥ることはありませんでした。「そのときに、何か一つだけやっていたのではダメだと気が付いたんです。」これが更なる商品開発への意欲につながりました。

もうひとつのピンチは、桃の甘酢漬け「ももぴくるす」の材料である「大久保(おおくぼ)」という品種の桃を生産する農家が減ってしまったこと。歯ごたえと、絶妙な酸味と甘みのバランスの取れた大久保がないと「ももぴくるす」は作れません。製造を辞めようかとも考えたそうですが、一つだけやっていたのではダメだと気づいたこと、また熱心なファンがいることから、なんと自分たちで大久保を育てることに。農家の空いた土地を借りて大久保の苗を植え、2023年から収穫を始められるように世話を続けています。

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歯ごたえのある品種「大久保」が原料の「ももぴくるす」。さっぱりしていて夏場の塩分やクエン酸補給にもぴったり。

齋藤さんは全国の百貨店などの催事出店を創業以来続け、福島の農産物の魅力を直接伝えることをモットーとしています。催事出店を辞めようかと思ったこともありましたが、百貨店の催事は毎年同じ時期に開催することが多くお客様が楽しみに待っていてくれるので「人とのご縁を大切にしたい」と今も続けています。

しかし、このコロナ禍で出店を減らさざるを得なくなりました。以前催事で買ってくれたお客様が通販で購入してくれたり、贈り物として使ってくれたりすることも多く、自社のオンライン販売に助けられたといいます。「瞬間冷凍の桃」という珍しい商品はお取り寄せスイーツとしてメディアに取り上げられることもあり、オンライン販売を創業時に始めていて良かったとほっとしているそう。「コロナ禍でオンライン販売に参入してくる業者は多いので、これに甘んじずに新しい商品や企画を考えていきたい」と考えています。

また、催事で出会ったお客様がオンライン販売で再購入してくれたりしたことから、人と人とのつながりを大切にしたいと、コロナ禍がおさまったら今後も積極的に催事出店を続けていく予定です。

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最近は商談もオンラインで行うことが多いそう。「早く全国のお客様に合いたいです」と齋藤さん。

福島の農産物や郷土料理を発信していくのが自分のミッション

齋藤さんは「食べ物を粗末にしない」ということをご両親に教えられて育ち、子どものころから食事は残さずに食べてきました。お祖母さんが農家をしていたこともあり、旬に食べれば美味しいのに流通の都合で早採りされたり、規格に合わないからと野菜や果物が捨てられていく様子に心を痛めてきたといいます。このことが新しい商品の開発の原動力となり、ぶどうを原料とした「ぶどふる」、リンゴを原料とした「りりふる」など、桃以外の完熟果物を瞬間冷凍した商品も2020年に発売しています。

2021年にはいちごとさくらんぼを原料とした商品を発売する予定で、準備を進めているところです。齋藤さんのあくなきチャレンジはこれからも続いていきます。

「農業は福島の魅力であり、資源」

農業をつがない・つがせない人が増えていることに心を痛め、世の中の仕組みの中で農業が「ダメ」と言われているのが嫌で、別の仕組みを作ればいいということに気が付いた齋藤さん。「農業は福島の魅力であり、資源だと思うんです」。捨てられれば1円にもならない作物も、旬の美味しい時期に加工することによって美味しく食べられて農家の収入になるので、それにつながる商品開発はどんどん取り組んでいきたいと考えています。ももふるを作るために不要な皮や種も、飼料などとして二次利用する試験的な取り組みも始めていて、「福島の資源」を持続させていくための活動も精力的に行っています。

将来の夢は「桃のテーマパークを作ること」。「もぎたての桃を食べもらうツアーを過去に行ったとき、参加した子どもが輝くような笑顔でおいしい!と喜んでくれたんですよ。その子が大きくなった時に『果物だったら福島だよね』という印象に残る体験だったと思っていて、それをたくさんの人に味わって欲しいと思っているんです」。桃料理の専門店、ももふるの製造体験など、ただ福島に来て商品を買ってもらうだけでなく体験してもらう「桃づくしのテーマパーク」にしたいと、齋藤さんは輝くような笑顔で語ってくれました。

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お話をお聞きして、齋藤さんの行動力に感銘を受けたのと同時に、小さなころからの「食べ物を大切にしなさい」というご両親の教えが原動力になっていると感じました。「すべてはロスをなくすため」という齋藤さんの取り組みに今後も期待したいところです。

株式会社ももがあるHP

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