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【2020シーズン終了】スカイラインで紅葉狩り
吾妻八景と浄土平で、燃え上がるような秋を満喫するプチトリップ
台風や秋雨で天候がすぐれないうちに見ごろを迎えた2020年秋の磐梯吾妻スカイラインの紅葉。てっぺんの浄土平はピークを過ぎつつありますが、中腹は今が最盛期。さあ、今すぐスカイラインへ行こう! 取材したのは2020年10月14日。取材時とは状況が変わっている可能性もあることをご了承ください。
今回ご紹介するのは、磐梯吾妻スカイラインを高湯側から土湯側へドライブするプチトリップです。作家・井上靖が名付けたという8ヶ所ある絶景ポイント「吾妻八景」のおすすめポイントを辿り、途中の浄土平ではちょっとしたハイキングを楽しみますので、丈夫なスニーカーまたはトレッキングシューズを履くなど、歩いても大丈夫な服装で出発しましょう。
今まさに見ごろ!つばくろ谷と不動沢橋
福島市中心部から約40分、東北自動車道福島西インターチェンジからは約25分。高湯温泉を通り過ぎると「磐梯吾妻スカイライン」に入ります。曲がりくねった山道を走っていくと最初の絶景ポイントが見えてきます。
「スカイラインといえばココ!」と思うファンも多い、吾妻八景の中でもピカイチの絶景ポイント。天気が良ければ、深い渓谷の先に遠く福島市の街並みが見えます。深い渓谷には思わず息を飲むほど。この付近は取材時にはちょうど見ごろでした。
駐車場はスカイライン沿いではなく、不動沢橋の手前を右に曲がった旧道沿いにあり、お手洗いもあります。駐車場待ちの車で渋滞することもあるのでご注意を。
ハイキングを楽しもう!「浄土平」
つばくろ谷を出て車を走らせること約15分で浄土平に到着。高湯側から上っていくと右側に駐車場があります。ここに車をとめて、浄土平を見て、歩いて、食べて、めいっぱい楽しみましょう!
駐車料金 | 二輪車:200円 普通車:500円 マイクロバス:1,000円(長さ5m以上乗車定員29名以下の車両、キャンピングカー、中型貨物自動車等を含む ) 大型バス:2,000円(大型貨物自動車等を含む) |
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浄土平ビジターセンター
吾妻山はれっきとした活火山。駐車場で車を降りると風向きによっては硫黄のにおいがすることもあります。火山性ガスは24時間監視されていて、その情報は「浄土平ビジターセンター」で提供しています。また、周辺の登山やハイキングのルート案内やジオラマの展示も。周辺を歩く前に一度ビジターセンターで目的地について調べてみましょう。また、登山カードの提出もここで受け付けています。取材当日は一切経山から魔女の瞳を見に行く登山客が多く入山していました。
開館時間 | 9:00~16:00 |
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開館期間 | 今シーズンは2020年11月15日(日)までの予定(降雪などでスカイラインの閉鎖が早まる場合は休館も早まる可能性あり) |
吾妻小富士
情報を収集したところで、浄土平周辺へのハイキングへGO!
駐車場の目の前にどーんとそびえているのが「吾妻小富士」。吾妻連峰の中でもひときわ美しく、福島市のシンボルとして親しまれているこの噴火口に登ることができるのです。
駐車場からスカイラインを渡って木製の階段を登ること約10分、吾妻小富士に到着。天気に恵まれれば雲海や遠く福島盆地を望むこともでき、周囲の眺めを楽しめますが、噴火口の荒々しい美しさも魅力のひとつ。
火口は約1時間で周囲を歩くことができますが、時計回りに歩くのがオススメ。砂利で滑りやすいので、注意が必要です。また風が強いことが多いので、帽子などが飛ばされないようにご注意ください。
桶沼
駐車場からビジターセンター裏の木道を通り、スカイラインを渡って反対側に歩くこと約20分。青い水をたたえた桶沼に到着。気持ち良い風が吹いていて、神秘的な美しさに魅了されます。途中の道は細いところもあり、枝が生い茂っているところでは頭をぶつけないように。また今の季節は落ち葉で滑ることもあるのでご注意を。慣れていないと道がわかりにくい場合もあるので、浄土平ビジターセンターであらかじめルートを確認してから歩くことをお勧めします。
浄土平湿原
浄土平ビジターセンターの後ろに広がる美しい湿原には木道が整備されていて、約15分で一周することができます。吾妻小富士に登ったり桶沼まで歩いたりすることに自信のない方でも、高低差のない木道を歩くこのコースはオススメ。目の前にそびえる一切経山は見ごたえ充分です。
浄土平レストハウス
浄土平にある軽食をとったり休憩をしたりできるレストハウス。建物内で利用できるトイレがあるのはこの建物のみになります(外に公衆トイレ有)
開館時間 | 9:00~16:00 |
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開館期間 | 磐梯吾妻スカイラインが冬季閉鎖になるまで |
この10月からレストハウスの2階に無料の休憩所が開設されました。持参したお弁当やレストハウス周辺のキッチンカーで販売している軽食の持ち込みができ、ゆっくり休むことができます。また大きな休憩所内の壁画にも注目。この壁画は元浪江町の看板屋さんで現在は福島市在住でこの施設を運営している会社に勤務している高野仁久(たかの・きみひさ)さんが「普通の人は見ることのできない冬の吾妻山の風景を見てもらいたい」と描いたものです。
建物内の階段は密になりやすいため、休憩所へは外階段を登って出入りするようになります。
1階には軽食コーナーとお土産品を扱う催事コーナーがあります。
軽食コーナーは福島市の玉萬食品が営業。福島県産のものをできるだけ使う食事を提供しており、福島市のいか人参をつかったかき揚げそば・うどん、福島県産のエゴマ豚を使ったかつ丼、北塩原村産の山塩を使ったラーメン、川俣町のシャモを使ったカレーやラーメンなどが人気です。一息つきたいときは、会津山塩ソフトクリームがオススメです。土日祝日は混雑することが多いですが、平日なら比較的待たずにたべることができるそうです。テーブルの間には飛沫拡散防止のプレートを立てるなど、感染対策もしっかりしています。
営業時間 | 10:00~15:00頃(天候や混雑により変動の場合有) |
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メニュー | 会津山塩らーめん(850円)会津山塩チャーシューメン(1000円)、川俣軍鶏スープ醤油ラーメン(750円)、いか人参かき揚げそば・うどん(700円)エゴマ豚ソースカツ丼(980円)会津山塩ソフトクリーム(400円)福島路ビール各種(800円)など |
催事コーナーでは、福島県内のお菓子やお土産品を扱う業者が毎日出店しています。福島市名物のいか人参、かんのやのゆべし、まめやの豆菓子やかぎやのぶどう氷などを販売中。
営業時間 | 9:00~14:30(天候や混雑により変動の場合有) |
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営業期間 | 2020年シーズンは11月3日(火)まで |
浄土平天文台
銀色のドームがまぶしい天文台。新型コロナウイルス感染症対策のため、天文台内部に入ることはできませんが、施設内部では星空写真の展示や、日中望遠鏡で撮影している太陽のライブ中継を見学することができます。
また10月中はお天気が良ければ水曜日と土曜日の夜に夜間開放を実施中。実施しているかどうかは浄土平天文台公式ツイッターでご確認を。
浄土平天文台公式ツイッターアカウント @jao_tenmondai
浄土平から土湯側まではまだまだ紅葉の見ごろ!浄土平を出て、土湯方面へ向かいましょう。ここからは少しずつ標高が下がり、中腹のあたりではまさに見ごろを迎えています。安達太良山と磐梯山を見渡せる「双竜の辻」は、ここから見える安達太良山と磐梯山を竜に見立てて名付けられました。天候に恵まれれば山を一望できるポイントです。車が数台停められるスペースがあり、小さな展望台もあります。周辺の紅葉も見ごろを迎えていました。
▶双竜の辻
ひとすじの滝が美しい「天風境」はブナの原生林が美しい山で、まるで天との境目のようにも見える場所。切り立った山の間に見える幕滝も見どころのひとつ。今のシーズンは真っ赤に色づいたナナカマドがアクセントになっています。
▶天風境
「吾妻八景」最後のポイント、「国見台」。遠くの山々が一望でき開放感あふれる「国見台」は今が見ごろ。真ん中に見える磐梯山と燃えるような山の赤や黄色のコントラストが見事です。「国見台」にも駐車スペースがあります。
▶国見台
「国見台」から5分ほど山を下っていくとスカイラインは終わりになります。運転、お疲れさまでした。
せっかくここまで来て帰ってしまうのはもったいない!ここから国道115号を走ること20分ほどで土湯温泉へ。プチトリップの終わりには土湯温泉を楽しみましょう。温泉あり、美味しいものあり、そして魅力的なお宿もいっぱいあります。ぜひ土湯温泉にお立ちよりくださいね。土湯のみどころはこちらをチェック。
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▶湯楽座(ゆらくざ)
スカイラインをドライブするときの注意点
ご紹介した開館時間や期間等は、天候や火山性ガスの状況などにより予告なく変更になる場合があります。浄土平ビジターセンターのホームページで最新の情報をご確認ください。
開館時間 | 10:00~17:00(天候等により変動有) |
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定休日 | 月曜日 |
開館期間 | スカイラインの閉鎖まで |