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4/14待望の再開通! 絶景ドライブルート「磐梯吾妻スカイライン」の楽しみ方 +α
全長約30kmのワインディングロードを堪能

ドライブ好き&ツーリング好きの皆さん、お待たせしました。
2023年4月14日(金) 10時に、磐梯吾妻スカイラインが再開通しました!
この記事では、実際に再開通初日に走ってきた磐梯吾妻スカイラインの様子と、合わせて走りたい周辺ドライブルートや観光案内、そしてこの時期の通行止など注意点もお知らせします。
GWに福島のドライブを計画中の方は、ぜひご覧ください。
目次
磐梯吾妻スカイラインとは
磐梯吾妻スカイラインは、その日本離れしたダイナミックな景観や、新緑・紅葉が美しいことでも有名な、福島を代表する絶景ドライブルート。
福島市の高湯温泉から、浄土平を経由し土湯温泉へと続く、吾妻連峰を縦走する全長約30kmのワインディングロードは日本初の山岳道路です。最高標高は1,622mあり、まさに天空のドライブを楽しむことができます。
日本の特色ある優れた道路として「日本の道100選」にも選ばれているんですよ。
標高が高いため、毎年11月中旬から4月中旬まで冬期通行止を行っていますが、今年2023年は4月14日に待望の再開通となりました。

福島市街から吾妻山を望む

正面に吾妻小富士が見えます(雪うさぎも)
再開通初日、福島市内を経由し高湯温泉側の旧高湯ゲート(無料化されていますので現在はゲートはありません)から入ります。
10時の再開通を現地で迎えようと早めに到着しましたが、写真の通り、再開通を待つ車の列が。テレビ局の取材も多数入っており、当日のニュースで報道されました。
「まるでアリゾナ」ダイナミックな景観が楽しめる
つばくろ谷、天狗の庭などの名所を通過し、ヘアピンカーブをぐいぐい上っていくと、途中で「火山性ガスに注意」という看板が現れはじめます。
そこからいくつかカーブを抜けて視界が一気に開けると、まるで外国のようなダイナミックな風景が目に飛び込んできます。

浄土平から、先ほど上ってきた方向を見た景色。
ここが「浄土平」です。
火山性ガスの影響で荒涼とした大地が広がっており、SNSでは「日本のアリゾナ」などとたびたび話題になります。
この先にある浄土平駐車場には、レストハウスやビジターセンターもありますので、ここで休憩して景色を楽しんではいかがでしょうか。
向かいの「吾妻小富士」は、駐車場から約10分で火口まで上ることができ、噴火口の周囲を1周することができます(1周約60分)。
浄土平から再びスカイラインを走り始めると、最高標高地点1622mを通過し、例年このあたりで「雪の回廊」を見ることができます。
あとは野地温泉〜土湯温泉へ向かって峠を下っていきます!

湖見峠(うみみとうげ)付近
磐梯吾妻スカイラインの絶景ポイント・観光スポット
この時期の見どころ「雪の回廊」は?
例年、最高標高地点周辺で「雪の回廊」と呼ばれる雪の壁に囲まれた中でのドライブが楽しめるのですが、今年は雪が少ない上に春先の気温が高く、残念ながら雪の壁が低くあまり残っていません。

例年、開通直後の雪の回廊はこのくらいあります。

今年は雪が少なく暖かい日が続いたのでこのくらい。
その代わり、今年は浄土平周辺の「景場平(けいばだいら)」「鳥子平(とりこだいら)」「栂平(つがだいら)」などの湿原や、「一切経山(いっさいきょうざん)」と「五色沼」(「魔女の瞳」と呼ばれています)、鎌沼などの沼や、高山植物を見るハイキングが例年より早く楽しめるのではないかと思います。ご期待ください。
また、途中「つばくろ谷」「天狗の庭」「浄土平」など、スカイラインには絶景ポイントがいくつもあります。
つばくろ谷
「吾妻八景」の一つ。つばくろ谷にかかる高さ84mの不動沢橋から、また駐車場から不動沢橋越しに眺める福島市街の眺めはおすすめ。紅葉の名所としても知られています。
駐車場にトイレあり。
天狗の庭
つばくろ谷と並ぶ、紅葉の名所。
浄土平
浄土平駐車場には、浄土平レストハウス、浄土平ビジターセンター、浄土平天文台があります。
駐車料金は、普通車500円、オートバイは200円です。


レストハウスでは軽食コーナーやソフトクリームの販売、またトイレが完備されています。
ビジターセンターでは、写真パネルやジオラマで浄土平の自然と歴史が分かりやすく解説されており必見。
浄土平天文台は、日本の公設天文台としては日本一標高の高い場所にあり、観測条件が良いことでも有数です。夏休みには天体観測会なども行われます。
浄土平の周辺散策ガイドについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
磐梯吾妻スカイラインの景勝地『浄土平』周辺散策ガイド
夜間通行止・天候や火山性ガス濃度による通行止の可能性
気温の高い日が続いているとはいえ、磐梯吾妻スカイラインは標高が高いため夜間はかなり気温が下がり、路面凍結の恐れがあります。
2023年は5月7日までのあいだ、17:00〜翌7:00まで夜間通行止となります(路面状況によっては延長される可能性もあります)。
通行止になっていなくても油断はせず、冷え込んだ日の翌朝などは十分注意して走行してください。
また、火山性ガスの濃度が基準値を超えると、浄土平〜不動沢のあいだが通行止になります。
通行規制など、道路規制情報については、以下のページをご確認ください。
磐梯吾妻スカイラインの道路交通情報のお問い合わせ
福島県県北建設事務所 吾妻土湯道路管理所
TEL:0242-64-3478 (8:30~17:15 平日のみ)
その他注意点
磐梯吾妻スカイラインは山岳道路ですので、道幅は決して広くはありません。対面通行は全線可能ですが、大型の観光バスとはヘアピンカーブですれ違いたくないなと思ってしまいます。
ドライバーの方もライダーの方も、くれぐれもスピードの出し過ぎには気をつけて、余裕を持って運転してくださいね!
スカイラインと合わせて走りたい、おすすめドライブルート
磐梯吾妻スカイラインの終点から野地温泉〜土湯温泉へ抜ける方法もありますが、そのままもっと走りたいという方も多いでしょう。
そんな方に、スカイラインを経由して裏磐梯〜猪苗代〜会津方面へ抜けるルートと、郡山方面へと抜けるおすすめのドライブルートをご紹介します!
1.磐梯山周辺の峠道一挙制覇! スカイライン 〜(レークライン)〜ゴールドライン
福島の絶景ドライブルートを一挙に走りたい! そんな方におすすめする、峠3本を満喫するコースです。
最終的には会津若松方面へと抜けることになります。
磐梯吾妻スカイライン終点から、国道115号を経由し「秋元湖」「小野川湖」沿いを走って西へ向かうのが「磐梯吾妻レークライン」です。
※本来はレークライン経由をおすすめしたいのですが、残念ながら昨年の大雨の影響で中津川渓谷レストハウスへの道が一部通行止になっています。国道115号・459号へと迂回して、ゴールドラインへ向かってください。通行止が解除されたら追記したいと思います。

磐梯吾妻レークライン(過去の写真)
国道459号から、磐梯山の西側を回って会津方面へと向かうのが「磐梯山ゴールドライン」。今年は4月21日に再開通しました。
いくつもの展望台がありますが、なんといっても磐梯山の噴火口の絶壁が眺められる「黄金平(こがねだいら)」、そして猪苗代湖を眼下に眺める「山湖台(さんこだい)」などで景色を楽しんでいただきたいです。
また、終点に近い「道の駅ばんだい」や磐梯山周辺の飲食店の一部では「磐梯山ジオパークカレー」も楽しめますよ!
会津若松に入る前に、猪苗代湖にもぜひ立ち寄ってください。猪苗代湖は日本で4番目に広い湖で、別名「天鏡湖」と呼ばれています。
【夜間通行止】
※磐梯吾妻レークライン、磐梯山ゴールドラインともに、標高が高く路面凍結の恐れがあることから当面の間、17:00〜翌朝7:00まで夜間通行止です。
レークライン・ゴールドライン問い合わせ先
猪苗代土木事務所
TEL : 0242-62-3102
2.郡山方面へ抜ける爽快ドライブルート「母成グリーンライン」
(スカイライン〜母成グリーンラインで約60km、所要時間約1時間半)
スカイラインの終点からそのまま国道115号を進むと左手側に出てくるのが、中ノ沢温泉を経由して郡山方面に抜ける、その名の通り牧草地や明るい林が印象的なドライブルート「母成(ぼなり)グリーンライン」です。
中ノ沢温泉では多くの旅館が日帰り入浴にも対応しています。
写真は4月14日時点なのでまだ木々の葉っぱがありませんが、写真から新緑の美しさを想像していただけると嬉しいです。


途中の「達沢不動滝」はぜひとも見に行っていただきたい猪苗代町の美しい滝で、パワースポットとしても知られています。
滝まで、駐車場から歩いて約10分ほどです。

近年有名になった達沢不動滝。撮影時は6月。
母成グリーンラインの途中には、母成峠古戦場の碑(幕末の歴史好きな方へ)、郡山石筵(いしむしろ)ふれあい牧場(お子さんと遊ぶのにおすすめ)などもあります。
終点は、磐梯熱海温泉のある磐梯熱海IC近く。そこから磐越自動車道にも乗れますし、国道49号線で郡山市方面へと向かうのもありでしょう。
磐梯熱海温泉は新幹線が止まるJR郡山駅からも近いです。
福島が誇る絶景観光道路の数々、楽しんでください!
磐梯吾妻スカイラインをはじめ、福島県内でも指折りのドライブルートと、その周辺観光情報をご紹介しました。
ドライブ好きの皆さん、ツーリング好きの皆さんに、福島のドライブを満喫していただけたら嬉しいです。