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4/25待望の再開通!「磐梯吾妻スカイライン」と周辺絶景ドライブルート特集
全長約29kmのワインディングロードと合わせて楽しみたいおすすめドライブルート&観光名所まとめ

ドライブ&ツーリング好きの皆さん、お待たせしました! 2025年4月25日(金) 午前10時に、磐梯吾妻スカイラインが再開通しました!
※開通日から5/7(水)までの期間は路面凍結の恐れがあるため、17時〜翌朝8時のあいだ夜間通行止です。
この記事では、再開通初日の様子と、翌日に全線走ってきた写真、雪の回廊の様子とともに、スカイラインと合わせて走りたい周辺のドライブルートや観光名所などを一挙にご紹介します。
福島のドライブ旅行を計画中の方、ぜひご覧ください!
目次
磐梯吾妻スカイラインとは
福島を代表する絶景ドライブルート「磐梯吾妻スカイライン」は、“日本初の山岳道路”。自然との調和を重視した山岳地帯を走る優れた道路として「日本の道100選」にも選ばれている道で、その日本離れしたダイナミックな景観や、新緑・紅葉の美しさに、県内外から多くの方が訪れる人気の観光名所です。
福島市の高湯温泉から土湯温泉へと続く、吾妻連峰を縦走する全長約30kmのワインディングロードは、最高標高が1,622m。まさに天空のドライブを楽しむことができます。
標高が高いため、毎年11月中旬から4月中旬まで冬期通行止を行っていますが、2025年は4月25日(金) 午前10時に、待望の再開通となりました。
再開通初日の様子
今年の再開通初日はどんな様子だったかというと……

ゲートオープンを待つ車の列

気になる雪の回廊はこのくらい!(ももりんも登場)
10時の再開通を現地で迎えようと早めに旧高湯ゲート(無料化されていますので現在はゲートはありません)に到着しましたが、写真の通り再開通を待つ車の列が。テレビ局の取材も多数入っていました。
開通翌日実走した磐梯吾妻スカイラインの絶景ポイントなど
翌日改めて出直して、高湯側から猪苗代方面まで全線走ってきましたのでルート順に写真でご紹介していきますね! ドライブ気分で見ていただけたら嬉しいです。
吾妻小富士の「雪うさぎ」がくっきり!
東北自動車道「福島西IC」からスタート。国道115号線を西に向かい、県道5号線(フルーツライン)との交差点で右折して北上。「磐梯吾妻スカイライン」の標識が出てきたら、県道70号線(福島あづま裏磐梯線)へと左折。このあたりは果樹園も多く、りんごの花の向こうに吾妻小富士の「雪うさぎ」がよく見えます。
あとは高湯温泉を過ぎれば、そのまま磐梯吾妻スカイラインに入ります。
これからあそこまでグイグイ上っていきますよ!
【吾妻八景】つばくろ谷
高湯温泉を過ぎ、スカイラインを上っていくと最初に出合う「吾妻八景」がここ「つばくろ谷」。かつて、つばくろ(古くからツバメを表す言葉)が飛び交い、渓谷の岩壁に巣を作っていたことから名付けられました。
標高1,200mの展望台からは、つばくろ谷のパノラマに加え、谷を渡る不動沢橋、そしてはるか眼下に福島盆地の市街地域を一望できます。
(駐車場にトイレあり)

つばくろ谷にかかる不動沢橋
【吾妻八景】天狗の庭
続いて、その昔、天狗が岩を跳んで遊んだという伝説から名付けられた「天狗の庭」。目の前に先ほどの吾妻小富士の斜面が迫り、「雪うさぎ」の耳と背中がちらっと見えているのがわかりますか? ここが標高1,344m。左手は眺望が開けて絶景です。
なんと、前方にロードバイク(自転車)で上っている方たちが……。

天狗の庭から吾妻小富士を眺める
ロードバイクで訪れる人も!
天狗の庭の少し先にある駐車スペースで写真を撮っていると、さっき追い越したロードバイクの皆さんがちょうど休憩に入ってくるところで、思わず声をおかけしてしまいました。ときどきスカイラインでロードバイクの方々をお見かけしますが、車やバイクでも上ってくるのが結構大変なのに、自転車とは……。もう、スゴイのひと言です。
千葉県柏市からお出でとのこと、福島まで来てくださりありがとうございました! 磐梯吾妻スカイラインのヒルクライム、楽しんでいただけたでしょうか。温泉もセットで満喫してもらえていたらいいな〜。もしこの記事をご覧になったら、ロードバイクでの福島旅について教えていただけたら嬉しいです。お待ちしています!

ここまで約20km、標高1,300m強まで上ってきてこの爽やかな笑顔!
さあ、ここまできたら浄土平まであともう少しです。
「まるでアリゾナ」ダイナミックな景観が楽しめる
この先ヘアピンカーブをぐいぐい上っていくと、「火山性ガスに注意」という看板が現れはじめます。そこからいくつかカーブを抜けて、視界が一気に開けると……
まるで外国のようなダイナミックな風景が目に飛び込んできます。ここが「浄土平」です!
火山性ガスの影響で荒涼とした大地が広がっており、SNSでは「日本のアリゾナ」などとたびたび話題になっています。この景色を眺めると、ああ今日もスカイラインを走ってよかったなといつも思います。
浄土平レストハウスで休憩を
そんなふうに途中写真を撮りながらのんびり上ってきて、お昼前に浄土平駐車場に到着しました。
目の前には吾妻小富士、そして周囲には木道で散策できる湿原が広がり、一切経山へのトレッキングの拠点にもなっています。
浄土平駐車場は有料で、普通車500円、オートバイは200円です。

浄土平レストハウス

吾妻小富士。噴火口を1周することができる(約60分)
時間もちょうどいいので、浄土平レストハウス1階の軽食コーナーでお昼を食べることにしました。
イチ押しメニューは、一切経山から眺める五色沼、別名「魔女の瞳」の深い青色をイメージした「魔女の瞳らぁめん」(1,500円)。ほかにも、たっぷりの「あおさ」で吾妻五葉松を表現した「吾妻BONSAIらぁめん」や、福島市のカレーの名店「笑夢」さんの「笑夢カレー」、郷土料理のいかにんじんを使った「いかにんじんコロッケバーガー」などがありますのでぜひ!
軽食コーナーの営業時間は10:00〜15:00です(天候や状況により変更の可能性あり)。

ブルーの色に驚く「魔女の瞳らぁめん」

こちらは「吾妻五葉松らぁめん」
レストハウス2階は休憩所になっており、テーブルと椅子が並んでいます。また「天空の山ピアノ」も置いてありますよ。
お手洗いは、駐車場入口近くの建物ほか、レストハウスの1階・2階にあります。
なお、天候によっては昼でも寒いことがある(風も強いです)ので、薄手の上着を持っていったほうがいいでしょう。
浄土平にはレストハウスのほか、ビジターセンターや天文台がありますので、ぜひ立ち寄ってみてください。浄土平周辺の観光については以下の記事で詳しくご紹介しています。
今年の「雪の回廊」は?
浄土平から再びスカイラインを走り始めると、最高標高地点1,622mの手前あたりから、雪の壁に包まれた「雪の回廊」を見ることができます
上の開通初日の写真でもご覧いただきましたが、今年は高いところで約3mの雪の壁が、1km近くにわたって続いています。
昨年は雪が少なかったのですが、今年は5月中旬頃まで雪の回廊を楽しめそうです!
このあとは、野地温泉〜土湯温泉へ向かって峠を下っていきます。
【吾妻八景】天風境
土湯側の吾妻八景の一つ「天風境」です。スカイラインの最高地点から土湯方面へは、磐梯山を眺めながらの下りです。この手前の「湖見峠」とともに、見晴らしの良い絶景が広がります。
写真は、走ってきた道を振り返る方向で撮っています。道が見えるでしょうか。

天風境
「吾妻八景」はほかにも、白樺の峰、双竜の辻(そうりゅうのつじ)、国見台とありますので、ぜひ気になる場所をチェックしてみてください。
夜間通行止・天候や火山性ガス濃度による通行止について
気温の高い日が続いているとはいえ、磐梯吾妻スカイラインは標高が高いため夜間はかなり気温が下がり、路面凍結の恐れがあります。
2025年は開通から5月7日(水)までのあいだ、17:00〜翌8:00の夜間は通行止です(路面状況によっては延長される可能性もあります)。通行止が解除されても油断はせず、冷え込んだ日の夜間や翌朝などは十分注意して走行してください。
また、火山性ガスの濃度が基準値を超えると、浄土平〜不動沢のあいだが通行止になります。通行規制など、道路規制情報については以下のページをご確認ください。
※直近でお出かけの際は、福島県道路管理課ホームページや、浄土平ビジターセンター公式SNS情報(XやFacebook)もご確認ください。
その他注意点
磐梯吾妻スカイラインは山岳道路ですので、道幅は決して広くはありません。また、混み合う時期は展望台の駐車スペースへの出入りも多いです。
ドライバーの方もライダーの方も、くれぐれもスピードの出し過ぎには気をつけて、余裕を持って運転してくださいね。
スカイラインと合わせて走りたい、おすすめルート4選
磐梯吾妻スカイラインの終点から野地温泉〜土湯温泉へ抜ける方法もありますが、そのままもっと走りたいという方も多いでしょう。
そんな方に、スカイラインを経由して
- 裏磐梯〜猪苗代〜会津若松方面へ、峠3本満喫ルート(磐梯吾妻レークライン・磐梯山ゴールドライン)
- 磐梯熱海(郡山)方面へと抜ける爽快ドライブルート(母成グリーンライン)
- 山形県米沢市方面へ抜けるドライブルート(西吾妻スカイバレー)
全部で4本のルートをご紹介します!
磐梯山ゴールドライン・磐梯吾妻レークラインは2025年4月25日(金) 10時に、また、西吾妻スカイバレーは2025年4月28日(月)に再開通しました。
※開通から当面の間、17時〜翌朝7時までは路面凍結の恐れがあるため夜間通行止めです。
(母成グリーンラインは通行止は行われていません)
【会津若松方面へ】峠道一挙制覇! スカイライン〜レークライン〜ゴールドライン
福島の絶景ドライブルートを一挙に走りたい! そんな方におすすめする、峠3本を満喫するコース。
磐梯吾妻スカイラインから「磐梯吾妻レークライン」を経由し、最終的に「磐梯山ゴールドライン」を通って会津若松方面へと抜けるルートです。
スカイライン終点から国道115号を経由し、「秋元湖」「小野川湖」沿いを西へ向かう「磐梯吾妻レークライン」は、裏磐梯の湖沼群や渓谷を通るドライブルートで、自然の美しさを堪能できます。

磐梯吾妻レークライン(過去の写真)
磐梯吾妻レークラインを抜けたあとは、国道459号から磐梯山の西側を回って会津方面へと向かう「磐梯山ゴールドライン」を通ります。
いくつもの展望台がありますが、なんといっても磐梯山の噴火口の絶壁が眺められる「黄金平(こがねだいら)」、そして猪苗代湖を眼下に眺める「山湖台(さんこだい)」などで雄大な景色を楽しむのがおすすめです。
会津若松に入る前に、猪苗代湖にもぜひ立ち寄ってください。猪苗代湖は日本で4番目に広い湖で、別名「天鏡湖」と呼ばれています。

猪苗代湖の南岸から磐梯山を望む(過去の写真)
レークライン・ゴールドライン問い合わせ先
猪苗代土木事務所
TEL : 0242-62-3102
【磐梯熱海(郡山)方面へ】林を抜ける爽快ルート「母成グリーンライン」
スカイラインの終点からそのまま国道115号を進むと左手側に出てくるのが、中ノ沢温泉を経由して郡山方面に抜ける、その名の通り牧草地や明るい林が印象的なドライブルート「母成(ぼなり)グリーンライン」です。
(スカイライン〜母成グリーンラインで約60km/所要時間約1時間半)
中ノ沢温泉では多くの旅館が日帰り入浴にも対応していますよ。

中ノ沢温泉

母成グリーンライン
写真は2025年4月26日撮影のもので、場所によって木々が芽吹いたばかりという状況ですが、写真から新緑〜初夏の美しさを想像していただけると嬉しいです。
途中の「達沢不動滝」は一見の価値あり! 猪苗代町の美しい滝で、パワースポットとしても知られています。中ノ沢温泉街に入る手前に道標が出ていますのですぐわかると思います。
滝までは、駐車場から歩いて約10分ほどです。

近年有名になった達沢不動滝(撮影時は6月)
母成グリーンラインの途中には、家族で立ち寄るのにぴったりな「郡山石筵(いしむしろ)ふれあい牧場」があります。
芝生のふれあい広場に、水遊びができる池、かちくどうぶつえんには馬、ポニー、ロバ、羊、うさぎ、アルパカなどたくさんの動物がいて、ふれ合ったり、乗馬体験もできますよ。手ぶらでBBQを楽しめるバーベキューハウスもあり。


入場料は大人300円、小中学生が150円。定休日は毎週火曜日です。詳しくは郡山石筵ふれあい牧場ホームページでご確認ください。
母成グリーンラインの終点は、磐越自動車道・磐梯熱海IC近く。磐梯熱海温泉もすぐそこですし、そのまま国道49号線を下って東北自動車道・郡山ICや、JR郡山駅方面へと向かうこともできます。
【米沢市(山形)方面へ】西吾妻スカイバレー
磐梯吾妻レークラインを走り切って、裏磐梯で国道459号に出たら、少し先で県道2号・米沢猪苗代線に入ります。そのまま桧原湖沿いを北に進み、湖の頂点あたりからさらに北上して米沢市に向かう山越えルートが「西吾妻スカイバレー」。
写真が間に合わなかったのが残念ですが、今年は4月28日(月)に再開通しました(当面の間は17時〜翌朝7時まで夜間通行止です)。
ここもヘアピンカーブが続くかなり走り応えのある道ですので、くれぐれも気をつけて走ってくださいね。道中の「東鉢七曲り」から眺める桧原湖と磐梯山も絶景です!
米沢では、上杉神社(米沢城址)を訪ねたり、米沢牛を食べたりして楽しむのもいいですよね。


福島が誇る絶景観光道路のドライブ、楽しんでください!
長くなってしまいましたが、磐梯吾妻スカイラインをはじめ、福島県内でも指折りのおすすめドライブルートと、その周辺の観光情報をまとめてご紹介しました。
ドライブ好きの皆さん、ツーリング好きの皆さんに、福島県内のドライブを満喫していただけたら嬉しいです。
今年2025年より、予約制の貸切バスまたはタクシーで浄土平に行くことができる磐梯吾妻スカイライン直行便「浄土平スカイアクセス」が運行開始になりました。
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