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あなたは「やわ派」?それとも「かた派」?
「桃狩り」の季節到来!

福島が誇るトップクラスの桃「あかつき」
夏本番、桃のシーズン到来です。桃といえば福島。福島といえば桃です。その生産量は、山梨県に次いで全国2位。市町村ランキングでも福島市は全国2位の生産量です。7月中旬から9月末頃まで様々な品種の桃が楽しめます。
そんな福島の桃には、ほかの産地とはちょっと違った特徴があるのです。
それは「硬い」桃が中心であること。
硬い桃”と聞いてなんだろうと?と思われる方の方が多いのではないでしょうか。一般的に桃はしっとりと柔らかく、皮もツルっと向けるくらい熟していますよね。ところが、福島の桃はパリパリとした硬さが特徴なのです。
その代表格なのが、あかつき。あかつきは、福島県の果樹研究所が開発した福島県を代表する品種で、福島で生産される桃の約半数を占めます。果皮の色は全体に桃色に色付き、果肉は白っぽいクリーム色でうっすらと紅が混じった感じです。肉質は緻密で、食感もしっかりと硬く日持ちが良いのも特徴。でも硬すぎるということはなく、適度な存在感と染み出す甘い果汁は桃ならではの美味しさを感じさせてくれます。糖度は12~14度と高く、桃の主要品種の中ではトップクラスの品質。さらに、あかつきを親として、様々な品種が生まれています。
築地ドットコムさんが作成した「桃の家系図」でも、その中心が「あかつき」です。

こんなにある桃の品種「桃の家系図」より
あなたはどちらがお好み? やわ派 vs かた派
「うちの娘は、硬い桃じゃないと食べないのよ」
「あら、うちの息子もそう。私はちょっと柔らかくなった方が好きなんだけどね。」
桃が出回るようになると、福島ではきまってこんな話題が登場します。
私はどちらかというと少しやわらかい方の桃が好きな“やわ派”ですが、姉は断然“かた派”です。硬い桃を選んで買ってきます。硬い桃はパリッとした歯触りが小気味いいですし、甘さも爽やかで、硬い桃ならではの味わいがあります。こうした硬めの桃はお料理に向いています。桃とモッツアレラチーズでつくる「桃のカプレーゼ」はとっても美味。

カプレーゼには形が崩れにくい硬い桃が向いている
こんな食べ方ができるのも生産地ならでは。もちろん、柔らかくジューシーな桃も楽しめますし、鮮度の良い桃は、皮ごとたべても美味しいですよ。様々な楽しみ方ができるのも桃の産地、福島ならではですね。

贈答用でも喜ばれる福島の桃
至る所で見かける果樹園
福島市郊外を車で走ると至るところに果樹園があります。特に夏の季節は、ピンク色の丸い実を付けた桃林は、すぐにわかります。その姿の可愛らしいこと。思わず車を停めて、しばし眺めていたいほどです。
福島市内には、桃狩りを楽しめる果樹園もたくさんあります。是非、産地ならではの硬い桃を楽しみたい方は福島にお越しください。
硬い桃もやわらかい桃もどちらも間違いなく美味しい福島の桃。今年の夏はぜひ、桃とともにお楽しみください。
【写真/文】竹内あけみ