MENU
宿泊施設を探す
close

旬のおすすめ

猫好き必見! 福島県立美術館にて「Ukiyo-e 猫百科 ごろごろまるまるネコづくし」開催中

猫好き学芸員さんが企画した展覧会。大の猫好き浮世絵師「歌川国芳」の作品ほか、多数の猫たちからお気に入りの子を探そう!

2026年10月10日(土)から12月6日(日)まで、福島県立美術館にて「Ukiyo-e 猫百科 ごろごろまるまるネコづくし」展が開催されています。
「浮世絵版画の猫作品を通して、猫がいる社会の奥深さを知るきっかけに」というテーマで、最初から最後までネコづくし! 浮世絵にこんなにも多くの猫が描かれていたのかと驚くほどです。

歌川広重『名所江戸百景 浅草田圃酉の町詣』

歌川広重『名所江戸百景 浅草田圃酉の町詣』。人間のことなど意に介さず、遊郭の窓から酉の市詣の行列をじっと眺める猫の後ろ姿が描かれている。

浮世絵の展覧会というと、知識がないと楽しめないのでは……と構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の展覧会は、むずかしく考えずに「猫のかわいさを堪能する」という気軽さで観に行っても、120%楽しめること間違いなし!

そして、絵に添えられた猫に関する豆知識を読んでいくと猫の生態までわかるというおまけ付きで、お子さんも一緒に楽しんでいただける展示になっています。

あなたも、たくさん描かれている猫たちの中から、お気に入りの子を探してみませんか?!

猫好きの、猫好きによる、猫好きのための展覧会

この展覧会を企画したのは、それぞれ別の美術館や博物館に在籍する3人の学芸員の方々。しかも皆さん猫を飼っているという、まさに「猫好きの、猫好きによる、猫好きのための展覧会」なのです。

今回の取材では、その三人のうちの一人で、本展の監修者である、福島県立美術館の学芸員・月本寿彦さんにお話を伺いました(ちなみに、書いている私も猫を飼っています!)。

月本寿彦さん:もともと、ある企画会社から猫の浮世絵コレクターの方を紹介され、その方のコレクションを中心に「どのような展覧会にしようか」という話になったのが始まりです。私自身、猫が好きでいろいろ調べていたこともあって、猫の絵を展示するなら、ただ「かわいいね」で終わらせたくないと思ったんです。
江戸時代や明治時代に描かれた絵には、必ず当時の時代背景があります。当時はどのように猫が飼われていたのか、人々にとってどんな存在だったのかを紐解いて、それが伝わる展覧会にしたいと考えました。
愛猫家の学芸員3人のこだわりが完全に振り切れている展覧会です(笑)

洒落と遊び心にあふれた江戸の暮らしと、猫

展覧会は、大きく4つの章に分かれています。

【第1章】猫の姿

第1章では、自然な猫の姿や生態を描いた作品が紹介されています。

歌川国芳『其まゝ地口猫飼好五十三疋』

歌川国芳『其まゝ地口猫飼好五十三疋』 猫好きの国芳ならではの観察眼で55匹の猫が描かれている

月本さん:こちらは、猫好きとして知られる歌川国芳の『其まゝ地口猫飼好五十三疋』です。東海道五十三次の宿場名を、猫の仕草や様子を表す言葉の駄洒落(地口)で表現した大判3枚続きの作品で、非常に有名なものです。例えば「日本橋」を「二本出し(鰹節を2本出して“にほんだし”)」、「草津」を「こたつ」、「荒井」を「顔を“洗う”猫」に見立てるなど、少々強引なところもありますが、江戸の洒脱がきいています。
また、いくつかの作品には関連する豆解説『ネコいろは』を添え、作品鑑賞と合わせて猫の生態を学べるようにしています。「猫は動体視力は良いけれど普通の視力は実は悪い」とか「水を飲むのがあまり得意ではない」「縄張り意識が強い」といった猫の習性や生態を紹介しています。この展覧会を見終わる頃には、誰もが『猫博士』になれるという仕掛けです。


【第2章】猫と暮らせば

江戸時代になり庶民の生活に溶け込んでいった猫と人間との暮らしぶりに焦点を当てたコーナー。微笑ましい猫との日常がたくさん描かれています。

歌川国芳『婦女鏡 豊』。猫に破られた障子の貼り直しか。

歌川国芳『婦女鏡 豊』。猫に破られた障子の貼り直しか。左下に、穴をくぐろうとしている猫が。

月本さん:昔の浮世絵では「美女と猫」の組み合わせはたくさん描かれているのですが、「男性と猫」が描かれた絵はほとんどありません。でも今回の展示の中には、一人の男性貴族が家族のように猫を溺愛している姿が描かれた、非常に珍しい作品があります。ぜひ会場で探してみてください。


【第3章】猫七変化

第3章は、江戸っ子たちの洒落や遊び心があふれる「擬人化猫」と「化け猫」が集められています。
人の姿をした猫の表情や仕草、当時の風習などが生き生きと描かれています。

四代歌川国政『芸競猫の戯』

四代歌川国政『芸競猫の戯』

月本さん:第3章の『猫七変化』では、擬人化された猫や化け猫を扱っています。浮世絵師の歌川国芳は自他ともに認める大の猫好きで、天保の改革で役者絵などの贅沢禁止令より前から、自由な発想で猫の擬人化を楽しんで描いていました。


【第4章】おもちゃ絵猫

最後の第4章では、明治時代にかけて人気があった「おもちゃ絵」と呼ばれる子供向けの浮世絵を紹介しています。
切り取って遊ぶ着せ替え人形のような作品のほか、大工仕事・寺子屋・お蕎麦屋さんといった職業に就いている擬人化猫が大活躍。細かいところまで見れば見るほど楽しめる、そんな章です。

明治時代に作られた作品も展示されていて、世の移り変わりも感じられます。

月本さん:ドラえもんやハローキティをはじめ、現代の日本には世界に誇るキャラクター猫文化がありますが、その下地はまさに国芳の作品があってこそという感じですね。日本人が昔から持っている『可愛いものが好き』『何でもキャラクター化して楽しむ』という感性が見られます。

大の猫好きとして知られる浮世絵師「歌川国芳」

今回多くの作品が展示されている「歌川国芳(うたがわ くによし)」について簡単にご紹介します。

歌川国芳は江戸時代後期に活躍した浮世絵師で、「武者絵の国芳」として名を馳せましたが、大の猫好きとしても知られています。常に何匹もの猫を飼い、着物の懐に子猫を入れながら絵を描いていたとか、猫が亡くなったらお寺で供養してもらい、戒名まで付けてもらって猫の仏壇に手を合わせていたと伝えられています。
当時は「猫好き」というのは変わり者で、特に男性が世間をはばからずに猫好きを公言するのは大変珍しかったそうです。

そんな国芳が描いた猫の絵は、飼い主なら「あるある、こういうの!」と思わされる猫の仕草や生態が生き生きと描かれていて、本当に猫が大好きだったんだなということが伝わってきます。
国芳の弟子たちも、多くの猫の浮世絵を残しました。

学芸員・月本さんのお気に入りの猫は……

会場を一回りさせていただいて、月本さんの一番のお気に入りの猫がどれなのか、気になります。

月本さん:そうですね〜、これ(歌川広重『名所江戸百景 浅草田圃酉の町詣』)とか、これとかこれ(多数)もいいんですけど、一番と言われたらやっぱり……
……、
歌川国芳が描いた『猫のすゞみ』ですね。

歌川国芳「猫のすゞみ」

歌川国芳『猫のすゞみ』は、第3章に展示。

中央に描かれた船頭猫は、なんともふてぶてしい顔をしています。
去勢をしていない雄猫は男性ホルモンの影響で頬や顎のあたりがぷっくりして、歳を取れば取るほど大きくなって貫禄がついてくるんですが、そのあたりもしっかりと描き分けているところなど、さすが国芳です。

皆さんは、どの猫がお好きでしょうか。私は本文の最初に写真を載せた、歌川広重の『名所江戸百景 浅草田圃酉の町詣』の猫かな……。
あと、狂言の役者になりきった猫たち(歌川国芳『流行猫の狂言づくし』)もかわいかったです。

図録や展覧会グッズも大人気

展覧会の図録がまたかわいくて、売れ行きが大変好調なのだそう。「会期終了まで残っているかどうか、ちょっと心配しています」(月本さん)、とのことで、猫好きがニンマリしてしまう仕掛けがほどこされたこちらの図録、ゲットしたい方はぜひお早めに。
アビシニアンを思わせる色と質感の紙を表紙に選び、角も丸めている、こだわりの作りです。

展覧会の図録

なんと「ネコ耳」つきの図録!

そして、おすすめのかわいいグッズたちも写真でご紹介します。福島県立美術館オリジナルのトートバッグや風呂敷は、月本さんも実際に出張などで使っていると伺いました。図録と展覧会グッズは、美術館チケットブース横のコーナーで販売しています。

 
展覧会グッズ(風呂敷や手ぬぐい)

展覧会グッズ(風呂敷や手ぬぐい)

 
展覧会グッズ(ポストカード)

展覧会グッズ(ポストカード)

図録以外のグッズのお支払いは、現金のみとなっています。

月本さんから皆さんへメッセージ

取材の最後に、月本さんから皆さんへメッセージをいただきました。

月本さん:「展覧会を通じて、猫という生き物の不思議な魅力はもちろん、江戸や明治の人々が持っていたデザインのセンスや遊び心を感じ取っていただけると思います。
猫好きの方はもちろんのこと、歴史や美術にあまり詳しくない方でも間違いなく楽しめる内容です。細部までじっくり見れば見るほど新しい発見がありますので、ぜひ福島県立美術館でお気に入りのパートナーとなる猫を見つけてみてください」

絵を元にした立体作品、作ったのは最初の展覧会会場となった安城市歴史博物館の職員さん

絵を元にした立体作品、作ったのは最初の展覧会会場となった安城市歴史博物館の職員さんだそう

「お手洗い」の表示の上に猫がいる

こんなところにも猫が

「我が家・私の猫自慢」写真募集・イベント案内

展覧会では、「我が家・私の猫自慢」と題して、かわいい猫ちゃんの写真を募集し、会場に掲示しています。あなたもぜひ、自慢のうちの子の写真を飾りませんか?!

へそ天ポーズの写真が、月本さんの愛猫「ルル」ちゃん

へそ天ポーズの写真が月本さんの愛猫「ルル」ちゃん

その他、ギャラリートークや、猫の映画の上映会などが企画されています。

我が家・私の猫自慢
(写真募集)

かわいい猫ちゃんの写真を募集します。お一人様、写真最大3枚まで(はがきサイズ程度の大きさでお持ちください)。
郵送、または美術館受付まで写真をご持参ください。コメントの書き方がわからない場合は、受付で準備している台紙をお使いください。

募集期間:2026年11月30日(月)まで
※写真の返却はありません。
※写真は当館や第三者が撮影し、SNS等で発信される場合があります。
※写真の展示にピンなどを使用します。
※展示場所の指示はできません。会期中に展示写真を入れ替える場合があります。
※個人情報が写っているもの、猫じゃない写真など、美術館の判断で展示しない場合があります。

映画上映会

「グーグーだって猫である」(主演:小泉今日子 共演:上野樹里、加瀬亮ほか)

日時:10月31日(土) 14:00〜16:00
会場:美術館講堂
※申込不要、聴講無料、先着順・定員250名

講演会

「ごろごろまるまる猫絵の不思議」
本展監修者で学芸員の月本寿彦さんが、猫や猫絵について語ります。

日時:11月14日(土) 14:00〜15:30
会場:美術館講堂
※申込不要、聴講無料、先着順・定員250名

ギャラリートーク

日時:11月28日(土) 14:00〜15:00
会場:企画展示室
※申込不要、当日の企画展観覧券が必要

 

「Ukiyo-e 猫百科 ごろごろまるまるネコづくし」詳細

展覧会の詳細については、以下のリンクをご覧ください。

福島県立美術館 情報

住所 福島県福島市森合字西養山1番地
休館日 毎週月曜日、祝祭日の翌日。月曜日が祝日にあたる場合は開館し、翌日休館。祝日が土日にあたる場合は開館。
アクセス
  • 電車:福島交通飯坂線「美術館図書館前駅」下車、徒歩2分
  • バス:福島駅東口9番バス乗り場より、福島交通ももりん2コース乗車「県立美術館入口」下車、徒歩3分
    ※詳しくは福島交通ホームページをご覧ください
  • タクシー:JR福島駅東口より約5分
HP・SNS

公式ホームページ

 

福島市の魅力満載! 人気記事ランキング

みんなに人気の福島市情報! コンテンツ別 人気ランキング

観光・スポット

体験・ツアー

グルメ・お土産

温泉・宿泊

福島市の特産品! ふるさと納税をご紹介

Instagram