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【福島市ご当地グルメ】「円盤餃子」名店シリーズ 第4回:“福島のもの”にこだわる居酒屋「蘂 はなしべ」

日本酒にも合うサッパリ系円盤餃子はもちろん、まったくレシピの違う手打ち焼き餃子も大人気!

小さめの餃子をフライパンに円形に並べて焼き上げる——。福島市のご当地グルメ、円盤餃子の作り方は一見シンプルです。でも、実際は店によって生地の厚み、餡の配合や焼き方などが少しずつ異なり、こだわりどころは満載なのです。だから、自分の好みはここ! という店を持つ地元民は少なくありません。

そんな私たちのソウルフード、円盤餃子の名店探訪シリーズ第4回は、今年開業25周年を迎える「蘂 はなしべ」を紹介します。

日本酒にも合う、野菜多めのサッパリ系の円盤餃子

福島駅東口から徒歩7分。商店街パセオ通りの中ほどに、「はなしべ」と書かれた白い暖簾のかかる入口があります。くぐった先の階段を上ると、2階のドア横に今度は漢字で「蘂」の文字が。

どう入力したらこの漢字が出てくるかな、と顔を見合わせる取材班に、店主の小関雅洋さんがこう教えてくれました。

「『しべ』と入力して変換すると出てきますよ。花の雄しべ・雌しべの「しべ」。心という字が3つ重なっているでしょう。心が集まって一つになる、というビジュアルに惹かれてこの漢字を店名にしました」

夜のみ営業、地酒を常時50種以上揃えているという居酒屋でありながら、店内は女性一人でも気軽に立ち寄れそうな明るい雰囲気です。

さっそくカウンター席に陣取り、何はともあれ取材目的の円盤餃子をつくっていただくことにしました。小関さん、よろしくお願いします!

店主の小関雅洋さん

多めの油を引いたフライパンに包みたての生餃子を手際よく並べ、水を回しかけて揚げ焼きに。ひっくり返さず、待つこと5分ほど。

 

はい、できあがり! 焦げ目がなんともおいしそう! かぶりつきたい気持ちを抑えて、まずは撮影。

福島名物円盤餃子(20個)1,880円。テイクアウトは22個で2,220円

そして実食です! 薄い皮は全体にカリカリ系の仕上がり。モッチリさがないので軽く、ほぼ揚げ餃子といってもいいかもしれません。

正直、最初フライパンの中の油の量に驚いたのですが、出来上がりの油っこさはゼロ。ニンニクなし、野菜(キャベツ・ニラ)と肉(エゴマ豚)が7対3という餡もさっぱりしていて、どんどん箸が進みます。

ちなみに取材班の一人は、他店と比べて餃子一つひとつが少し大ぶりかも、と話していました。が、まったくしつこくないため、空腹なら一人でも十分完食可能と思われます。

お供は“定番”のビールもいいけれど、せっかくなら小関さんオススメの各地の地酒と合わせて、ゆっくり楽しみたいと感じました。

といいながら、思わずビールを注文してしまった取材班。ドリンクメニューに、あまり他で見かけないベルギービールが15種類以上もあったからです!

歴史も作り方も異なる2種類の餃子

戦後の闇市に端を発するという福島の餃子文化。このシリーズでもこれまで、昭和の時代から二代目三代目と続く老舗をご紹介してきました。
それらに比べると、2001年開業の蘂は「新店」の部類に入るのかもしれません。しかも円盤餃子の提供を開始したのは2009年と、さらに最近のことだとか。

とはいえ、蘂の餃子には独自の歴史とこだわりがあります。実は蘂には、円盤餃子のほかにも「手打ち焼き餃子」という看板メニューがあり、そちらのほうがルーツは古いそう。というのも、2009年に小関さんが前のオーナーから経営を引き継ぐまで、蘂は創作中華のお店だったのです。

「当時から町中華風のオーソドックスな自家製餃子を提供していて、『ふくしま餃子の会』(※)にもすでに加盟していました。私が店を引き継いで居酒屋の業態に変更してから、作り方のまったく違う円盤餃子の提供も始めて、今では両方とも当店自慢の人気メニューです」

カウンターで小関さんと地酒について談笑

今回、手打ち焼き餃子は実食しませんでしたが、円盤餃子より一つひとつのサイズが大きく、皮も異なるそう。こちらは餡にニンニクが入り、野菜よりも肉が多めのガッツリ系。
タレも円盤餃子は醤油ベース、手打ち焼き餃子は味噌ベースと聞けば、次回はぜひ食べ比べ! と期待せずにはいられません。

※「ふくしま餃子の会」は2003年、市内の餃子専門店によって結成された組織。加盟店はいずれも「手作り」と「生」(冷凍品を使わない)にこだわり、県内外のイベントや試食会への出店などを通じて、餃子の町としての福島の知名度向上に尽力しています。
ちなみに、会の発足当初、加盟店の餃子は必ずしも円盤形ばかりではありませんでしたが、ご当地グルメとして円盤餃子が知られるようになるにつれ、現在は全店が円盤餃子を提供しています。

地元のものこそ最高の贅沢!

そんな人気の餃子メニューがあるなら、なぜわざわざ新しく円盤餃子を始めようと思ったのでしょうか。

「中華から居酒屋に変え、お酒も料理も食材も“福島のもの”に特化することで、差別化を図りたいと考えました。すでに福島のご当地グルメになっていた円盤餃子の提供を始めたのも、その一環です」

そこで小関さんは、老舗店の先輩方から円盤餃子のルーツを学び、独自に試行錯誤を重ねてレシピを開発。日本酒にも合う蘂の「福島円盤餃子」が誕生しました。

そもそも、福島生まれの小関さんが「地のもの」に特化しようと考えたきっかけは、食の仕事で東京の人と会話したときのこと。「食卓にはふつうに山菜が出る」と話したら、そんな贅沢は東京ではできないですよと言われて、ハッとしたのだそうです。

必要以上に創作しすぎず、地元の人が食べているものをなるべくそのままの形で提供することに価値がある。そう確信した小関さんは、以来、醬油や味噌など調味料にいたるまで「福島のもの」にこだわった店づくりを貫いているのでした。

メニューの“I LOVE「ふくしま」”のコーナーには、中通り地方の郷土料理「いかにんじん」のほか、会津地方の馬刺し、浜通り地方のメヒカリなど、県内の名物が並びます。

福島市は県庁所在地だから、県内各地のおいしいものを“いいとこどり”しています」(小関さん)

福島を愛する店主が心を込めてつくるお料理と、おいしいお酒。地元民にも旅行者にも愛される蘂で、餃子をはじめとする自慢の味を、みなさんもぜひ堪能してみてください!

カウンター6席のほか、個室が2室

座敷は宴会26名まで対応できる

店舗情報

店舗名 蘂 はなしべ
住所 福島県福島市置賜町5-19 2F
TEL 050-5493-1900
営業時間 17:30~23:30(L.O.22:30)
※食材がなくなり次第早めに閉店となる場合があります。
定休日 日曜日
※祝前日の場合は営業します。まれに休みの場合もありますのでお問い合わせください。
駐車場 なし
アクセス 福島駅東口より徒歩約10分
HP・SNS 公式サイト

「円盤餃子」名店シリーズ

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