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【車いすで行く大ゴッホ展】福島駅から「いい電」で福島県立美術館へのルートを徹底解説
美術館図書館前駅のバリアフリー化で行きやすく! 新幹線下車からの迷いやすいポイント・注意点を写真でご案内
2026年2月21日(土)〜5月10日(日)に福島県立美術館で開催される「大ゴッホ展 〜夜のカフェテラス〜」。ファン・ゴッホの画業を第1期/第2期の2回に分け、神戸・福島・東京と国内3か所を巡回、約4年にわたって紹介する壮大なプロジェクトです。東北では福島県立美術館でしか開催されませんので、期間中は県外からも多くの方が訪れることが予想されます。
福島県立美術館の最寄り駅、福島交通飯坂線「美術館図書館前駅」では、現在スロープや点字ブロックなどの整備が進んでいます。これにより、車いすやベビーカーをご利用の方、足腰に不安のある方も、これまで以上に安心してご利用いただけるようになりました。
今回は、はじめての方でも公共交通機関を利用して安心して移動できるように、JR福島駅から美術館図書館前駅へ、車いすで向かう道のりをまとめました。
迷いやすいポイントや注意点も写真入りで解説していますので、ぜひ参考にしながら、移動の不安を少しでも減らして、大ゴッホ展を楽しんでくださいね。
目次
福島駅から美術館まで「いい電」で行ってみよう

福島県立美術館は、広大な敷地の中にレンガ造りの建物や庭園があり、背景には福島のシンボル信夫山も広がります
福島県立美術館へ行く方法は、電車、バス、タクシー、自家用車といくつかあります。
ただ、「大ゴッホ展 〜夜のカフェテラス〜」期間中は、一般来場者用の駐車場はありません。(障がい者、妊婦、高齢者等で、自治体が発行する利用許可証をお持ちの方のみ、 福島県立美術館の「おもいやり駐車場」をご利用いただけます)
非常に混雑することが予想されるため、公共交通機関の利用が特に推奨されています。そこでご紹介するのが、福島市民に親しまれるローカル鉄道「福島交通飯坂線」、通称『いい電』です!

乗るだけで旅気分が高まる「福島交通飯坂線」、通称『いい電』
いい電は、“移動の時間も楽しみに変えてくれる”都会では見られない魅力がたっぷりある電車です。
昭和の面影を残す駅舎や待合所、遮断機のないマイ踏切や車窓から眺める田園風景など、レトロでノスタルジックな雰囲気がたっぷり! 観光地の派手さとは違う、静かに旅気分が上がる感じがあり、「乗ること自体が思い出」になる電車です。
美術館へ向かう道中で、福島市の温かい日常の雰囲気を味わえる……そんなルートとしてもピッタリです。
新幹線改札口から福島交通飯坂線への乗り換えルート
それでは早速、行き方をご紹介します。
東北新幹線で福島駅に到着し、改札フロアのある2階に降りると、改札口が左右(東西)に分かれています。福島交通飯坂線(以下、いい電)へ向かう際は、左側の「東口」改札へ進みます。

改札口を出てすぐの場所にバリアフリートイレ(多目的トイレ)があるので、必要な方はここで済ませておくと安心です。
美術館までのルート上では、このトイレが最後のバリアフリートイレになります。

改札口を出たら、あとは駅構内の案内表示で 「飯坂電車」と書かれている方向に沿って進みましょう。

適宜、床や天井に「飯坂電車」の案内表示が出てくるので安心です。

150メートルほど直進すると、突き当たり付近にエレベーターがあります。車いすやベビーカーの方はこれを使って1階のホームへ移動しましょう。

エレベーターで1階のホーム階に到着したら、案内表示に従って約90メートルほど直進します。

エレベーターを降りてすぐのホームはJR東北本線のホームになりますので、お間違いのないようお気を付けください
「福島交通飯坂線」の青い看板を右に曲がると、すぐにいい電の改札口に到着です。


そのままいい電のホームに繋がっています。右折するとすぐに窓口があります。
切符は窓口で! 購入・乗車の注意点
いい電の改札口に着いたら、切符を『窓口』で購入しましょう。
いい電では、身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方とその介護者(同伴者)は、運賃が半額になります。(福島駅〜美術館図書館前駅の運賃は、通常180円なので半額の90円/人になります)
券売機では半額での購入ができないので、必ず窓口で手帳(またはアプリ「ミライロID」)を提示して乗車券を購入しましょう。

手前の券売機では半額対応ができません。窓口で購入してください
改札を通るとすぐに乗り場がありますが、同ホームには、阿武隈急行線という別の列車の乗り場もあります。案内板で確認し、乗り間違えないようにしましょう。

ホームの案内板で行先を確認して乗車位置へ
車いすの場合、電車が到着した際に駅員の方がスロープを設置してくれます。ホームと列車の隙間や段差もスムーズに移動できます。

また車内には、広めの車いすスペースがありますので、安心して乗車できます。

確実に係員の方にスロープ等の乗降を手伝ってもらい安心して電車に乗車できるよう、事前の連絡がおすすめです。
【連絡先】024-558-4611(福島交通)
【受付時間】9:00〜18:00
【伝達内容】乗車月日、時刻、乗車駅、降車駅
※お電話での連絡が難しい場合は、公式サイトのお問い合わせフォームをご利用ください。
【公式サイト】GOOD TRAIN いい電
美術館図書館前駅で下車・注意点

バリアフリー化が進められた美術館図書館前駅
福島駅から3分乗車すると、2駅目の美術館図書館前駅に到着します。到着後も駅員または乗務員の方がスロープを設置してくれます。
駅に到着したら、まずは降車口付近で待機しましょう。案内に合わせてゆっくり降りると安心です。

ホームから改札口には、緩やかなスロープがあります。

スロープを下りきると、すぐに踏切があります。ここが注意ポイントです。
踏切の溝は、車いすの前輪など小さいタイヤが入り込みやすいので、同伴者がいる場合は前輪の動きを見ながら、ゆっくり直進で渡るのがおすすめです。

駅から福島県立美術館までは約200メートルの距離。道中は足元に案内表示があるので、表示に沿って進めば迷いにくいルートです。


横断歩道を渡ると、福島県立美術館に到着です。

大ゴッホ展は、身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方と同伴者1名まで観覧料が無料となります。ただし、チケット(無料)が必要ですので、あらかじめ公式オンラインチケットからお申込みください。
帰りのポイント! 行きとは少し違う切符・連絡
帰りもいい電で帰りましょう。美術館図書館前駅は、駅員の方が平日の朝しかいない駅です。また、駅としての設備はコンパクトで、バリアフリー対応のトイレはありません。美術館で済ませておくのが安心です。
美術館図書館前駅に券売機はありますが、こちらも割引対応はできません。身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方とその介護者(同伴者)は運賃が半額になりますので、乗車券は“乗車後の車内”で、車掌さんから購入してください。

帰りの切符は「車内」で車掌さんから直接購入しましょう
帰りも、車掌さんや係員の方にスロープ等の乗降を確実に対応してもらえるよう、行き同様に事前の連絡がおすすめです。
福島駅着! 東口エリアに位置する改札口
福島駅へお帰りなさい! そのまま新幹線ホームに戻る場合は、行きで通ってきたルートを戻ります。
また、JRに乗り換える場合も、同じルートで行きます。

乗り換え後のJRの乗車券をまだ購入していない方は、いい電窓口で「乗車証明書」を受け取ってから進みましょう。
福島駅から一旦出る場合は、そのまま改札口から外に出ましょう。いい電の改札口は、福島駅の東口側にあり、改札を出た時点で福島駅「東口エリア」です。

福島駅の東口に位置する、いい電の「電車のりば」入口外観
福島駅の東口は、駅前機能が非常にコンパクトに集約されたエリアです。目の前には広々としたバスプールがあり、路線バスや市内循環バスの乗り場が整然と並んでいます。さらに、タクシー乗り場や送迎用の一般車降車場も隣接しており、あらゆる交通手段への乗り換えがスムーズに完結します。
小さな駅でどう実現する? 飯坂線バリアフリー化の舞台裏

美術館図書館前駅のバリアフリー化が進んだホーム
車いすやベビーカー、足腰に不安がある方の外出は、ルートだけではなく、トイレ・段差・乗り換え・人の流れなどまで含めて、事前に見通しが立っているだけで安心感が変わりますよね。
そうした不安を少しでも減らすことができたらと、大ゴッホ展に間に合うよう、美術館図書館前駅のバリアフリー化が進められてきました。今回、その整備に携わった福島交通 鉄道部 部長・千葉正人さんにお話を伺いました。

福島交通鉄道部 部長・千葉正人さん
千葉さんは、バリアフリーの整備が進んだことについて「まずスロープができたことに喜びがあります。車いす利用者やベビーカー、高齢者や足腰の弱い方、キャリーケースを持つ方など、いろいろな利用者にとって安全性が増したと思います」と話します。
一方で「昔ながらの飯坂線の駅は敷地が小さく、バリアフリー化は簡単ではありません。法律の面でも制約がある中ではありますが、知恵を絞って一つずつ積み重ねて、すべての駅でできることから取り組んでいきたい」と、地域に密着しているローカル線ならではの課題と、バリアフリー化に対する前向きな姿勢をお話しくださいました。
車いすの無料貸出あり! バリアフリーツアーセンター併設の福島市観光案内所へ

新幹線改札口の目の前にある福島市観光案内所
JR福島駅の新幹線改札を出てすぐの福島市観光案内所では、車いすの無料貸出を行っています。(台数は2台のため、利用する場合は事前に連絡しておくと安心です)
また、バリアフリーツアーセンターも併設しており、環境や体調に合わせた観光ルートの提案や、バリアフリーの宿の紹介(バリアフリールームがある、エレベーターに近い部屋がいいなどの要望に対応)なども行っています。何か不安なことや迷っていることなどありましたら、ぜひお立ち寄りください。
不安を少しでも減らして、大ゴッホ展を楽しんでくださいね。福島での時間が、安心して過ごせるひとときになりますように。
福島市バリアフリーマップ もあります。

