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【ふくしまプレDC特別企画】「ふく酒SATONO in 福島駅」で美酒と美食を堪能
一夜限りのプレミアムな体験

2025年6月26日、福島駅構内で開催されたイベント「ふく酒SATONO in 福島駅」に参加してきました!
この企画は、来年の「ふくしまデスティネーションキャンペーン(ふくしまDC)」に向けて動き出した、プレデスティネーション企画のひとつとして開催されました。JR東日本が誇る観光列車「SATONO(さとの)」を舞台に、福島の美酒と美食、そして作り手の想いを直に感じられる一夜限りのプレミアム体験です。
この記事では「SATONO」の魅力に加え、福島の「食」と「人」についてもご紹介します。



当日参加していた皆さん。笑顔でハイチーズ!
鉄道が織りなす非日常の空間「SATONO」
福島市内で観光列車「SATONO」を見かけたことがある方は、少ないのではないでしょうか。
なぜならこの列車は、普段は福島駅に発着することはないからです。
いつもは主に郡山駅から喜多方駅(県外では、仙台駅から山形駅、仙台駅から女川駅も走行)の美しい景色の中を駆け巡っており、今回のイベントのために特別に福島駅に停車!
鉄道駅などで列車を一時的に停車させておくための留置線に停車して行われたこのイベントは、列車が持つ非日常の空間を最大限に活かし、福島の食の魅力を感じてもらうための特別な時間が提供される、電車好きにはたまらない企画でした。
緑と青の2両編成で爽やかな印象


1号車の緑を基調としたデザインは、郷・山・森の緑、めぶき、わかば、常磐色 をイメージ。
2号車の青は、空の青・川のせせらぎ、海の蒼・雪化粧 をイメージし、車両の色合いで南東北の豊かな風土を表現しているのだとか。
また、この列車はディーゼルハイブリット車両。
ディーゼルエンジンで発電した電気と蓄電池に充電した電気を効果的に利用して走行し、環境にも配慮された次世代型の車両です。どうやら運転できる運転士もまだ多くないようで、出会えたらラッキー!?
乗り心地満点の車内
車内は落ち着いたブラウン系の内装。ゆとりある空間を保った座席スペースが居心地良さげです。
今回は福島駅からは移動せず、使用していない留置線に停車しながら行われるイベント。車内で福島の日本酒や地ビール、どぶろくやワインといったお酒と、この日のために用意された特製弁当をたっぷり堪能するというスペシャルな企画です。
車内にいるだけでもまるで遠くへ旅に出たかのような、わくわくした不思議な高揚感に包まれました。
福島が誇る「あづま山麓ふく酒街道」の奥深さ
イベントの主役のもう一つが「あづま山麓ふく酒街道」の多種多彩なお酒の数々!
(「あづま山麓ふく酒街道」とは、福島市内5つの蔵元が集結するエリアの通称です)
同席した方とお話ししましたが、「このお酒を目当てに県外から参加しています」という方もいるくらい、参加者のお酒に関する期待度が高かったです。
そんな期待に応えるかのように、お酒の品ぞろえも豊富!
日本酒や地ビール、どぶろく、ワインなどが一堂に会していました。
参加者はそれぞれの好みや気分に合わせて、多様なテイストを賞味。チケットと交換して提供される仕組みで、お酒の提供ブースには蔵元の方たちが待機しています。
酒造りへのこだわりや、今年の米の出来、そして「福島の酒を多くの人に届けたい」という熱い想いを直接聞くことができるのが、このイベントの大きな醍醐味!

当日配られたチケット

自分でコップに注ぐ仕様でした
一口にお酒といっても、蔵元ごとに香りや味わいが異なりますよね。キリッとした辛口から、米の旨みが凝縮された芳醇なもの、フルーティーで飲みやすいものまで、そのバリエーションの豊かさに驚かされました。
トロリとした舌触りの「おららの酒BAR」の『どぶろく』、すっきりと香り豊かな「金水晶 四季の蔵」の『純米大吟醸』、福島市西部で活躍するクラフトビール醸造所「みちのく福島路ビール」の『地ビール』、2019年に誕生したワイナリー「吾妻山麓醸造所」の『ワイン』、農家が醸造する小さなブルワリー「Yellow Beer Works」の『クラフトビール』。
作り手とお話しし、その想いに触れることでそれぞれのお酒が持つ個性や魅力がより際立ち、味わいに深みが増していくのを感じました。


「持地&遠藤農園」が手がけた心尽くしの特製弁当
おいしいお酒に華を添えたのは、「持地&遠藤農園」がこのイベントのためだけに特別に手がけた特製弁当です。
お弁当のふたを開けると彩り豊かな盛り付けが目に飛び込みます。
提供してくれた持地&遠藤農園の持地さんは、関東にある超一流ホテルの元シェフ。腕利きの料理人が素材にもこだわり、野菜作りから始めた特製弁当ということで、とにかくどれもこれもおいしい!!
メニューの新じゃがのポテトサラダ、ブロッコリーアーリオオーリオ、とうもろこしとあんぽ柿のベニエ(ドーナツのようなお菓子)、あんずジャムに使用されている野菜と果物はすべて自家栽培。イタリアで親しまれているライスコロッケ「スップリ」には福島県国見町産のコシヒカリを使用。
「今回の料理はお酒にペアリングして構成しています」との言葉通り、素材の美味しさを最大限に引き出す味付けは、野菜の旨味や果物本来の甘酸っぱさが生かされていて、一口食べ進めるごとに福島の旬の食材とおいしいお酒の相性の良さが感じられました。
福島の「食」の豊かさと、それを作り出す人々の温かい心が凝縮された、贅沢なひと時にしばしウットリ……。
「人」と「人」を繋ぐ交流の場
「ふく酒SATONO in 福島駅」は単に美酒と美食を楽しむだけでなく、福島の「人」の魅力に触れることができる貴重な交流の場でもありました。

「あづま山麓ふく酒街道」メンバーとお弁当を提供された持地さん
作り手の皆さんもそれぞれ参加しており、自慢の商品を楽しいエピソードを交えながら説明してくれました。しかもその方法が車内放送で、電車に乗っているんだという特別感が感じられました。
蔵元や農園といった、福島の魅力を最前線で生み出している方々と言葉を交わすことで、私たちが口にする食材がより一層身近に感じられ、福島の「食」への理解と愛着が深まることを実感しました。あぁ、手間暇かけてつくられた福島の食べ物、飲み物って本当においしい……。
和気あいあいと談笑しているうちに、明るかった車外の景色は徐々に暗くなっていきます。
福島への期待を胸に
このイベントは、来年2026年4月~6月に開催される「ふくしまデスティネーションキャンペーン」への期待を一層高める、最高の幕開けとなったのではないでしょうか。
企画・運営したJR東日本のスタッフによる「ご当地クイズ」も大いに盛り上がりましたし、個人的には、普段なかなか近くで見られない新幹線の運転士さんとお話できたことにも感動しました。

JR東日本のスタッフもお酒についていろいろお話してくれました

新幹線の運転士さんによるクイズ大会の様子

イベントを取り仕切ってくれたJR東日本の鹿野さん
今回のイベントは単なる試飲会や食事会を超えた、福島の「食」と「人」の繋がりを深める、心温まる交流の場。
福島の豊かな自然と、そこに暮らす人々の温かさ、そして心尽くしの「ふく酒」と美食。ぜひ多くの人に、その奥深い魅力に触れてもらいたいですね!
来年のふくしまデスティネーションキャンペーンでの実施も期待したいと思います。
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