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【特集:ふくしまを盛り上げる人たち】Vol.6 齋藤友希さん

「若者が集えるハブ空間」から街を盛り上げ、福島を知るきっかけを提供したい

まち歩きをテーマにした冊子「YOUNiiiiQ(ユニーク)」をご存じでしょうか?
この冊子は、福島市内に住む若手クリエイター4名がチームを結成して、本業のかたわら半年かけて制作したものです。

このチームを統括するのは、市内のカフェ「Vase」店主を3年務める齋藤友希さん。Vaseの縁から誕生したというYOUNiiiiQの活動にかける思いやエピソードなど、お話を伺いました。

齋藤友希さんプロフィール
福島市出身。仙台市の大学を卒業後、同市の旅行会社で営業・店頭・添乗員を2年間経験。その後、福島市へUターンし、2020年11月に福島市大町にカフェとシェアオフィスを併設した「Vase 〜Stay & Lounge〜(ヴェイス ステイアンドラウンジ)」をオープン。2022年からは福島のカフェが集まるイベント「THE COFFEE’S」のプロデュースも始める。翌2023年には株式会社Ploionを創業し、まちづくりに関するイベント企画運営などを行う。

若者の視点から福島を知るきっかけを提供したい

YOUNiiiiQ vol.01 いま、歩いてほしいまち 森合 価格500円(税込)

YOUNiiiiQ vol.01 いま、歩いてほしいまち 森合 価格500円(税込)

――YOUNiiiiQとはどんな活動ですか?

YOUNiiiiQは「若者の視点で福島を発信したい」と、Vaseに集う20代の若者が意気投合し、結成したクリエイターチームの活動の総称です。Webマガジンの制作運営、冊子やフリーペーパーの発行、まちづくりに関するイベントの企画運営などを行っています。

メンバーは、統括兼ライター担当でカフェVase店主の齋藤友希、営業・企画担当の伊藤愉快、デザインや写真撮影などオールマイティに担当するごしま、ロゴデザインやグラフィック担当の岡部朝陽の4人。
2022年よりWebマガジンの運営を始め、僕たちの日常で出会った人・場所・物を自分たちの感性で発信しています。

冊子は、今回の YOUNiiiiQ vol.01 発刊以前にも2冊プロデュースしています。
1冊目は「私にとってのふくしま」を特集した「YOUNiiiiQ vol.00」。2冊目は、福島に点在するカフェを紹介する「THE COFFEE’S」。3冊目となる今回の冊子は、YOUNiiiiQシリーズの第1弾として数えています。

左から、YOUNiiiiQ vol.00、YOUNiiiiQ vol.01、THE COFFEE’S

左から、YOUNiiiiQ vol.00、YOUNiiiiQ vol.01、THE COFFEE’S

――なぜvol.01の特集に森合を選んだのですか?

「歩いて楽しめるまち」を特集しようと考え、いくつかあげた町の候補のうちの一つが森合でした。
カレー屋さんの「笑夢(えむ)」が大町から森合にある福島県立美術館図書館内に移転したことで、森合に改めて注目してみたら、意外と知らないお店が多くて面白そうだったんですよね。メンバー4人のうち、2人が森合に住んでいることも決め手になりました。

――この冊子の見どころは?

巻頭6店舗の特集には特に力を入れました。取材を通して、改めてそのお店の背景や物語を深く知ることができ、新しい発見がたくさんありました。

「コロッケ座談会」も自分たちが紙面に載っていることが新鮮でしたね。僕たちらしさの出ている、この冊子の見どころのひとつです。

森合での取材を振り返る齋藤さん

森合での取材を振り返る齋藤さん

つながりができた人々との交流を大切に

――YOUNiiiiQのオフラインイベントも開催されたそうですね

2024年2月4日に、YOUNiiiiQ vol.01 完成を記念して、関係者やカフェのお客さん、SNSで募集した一般の参加者を如春荘へ招き、オフラインイベントを開催しました。

冊子のお披露目がメインでしたが、その他にもトークイベントで福島の好きなことを語ったり、参加者と一緒にYOUNiiiiQの企画会議を開いてみたりと、盛りだくさんの会になりました。

 
 
 
 
 
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メンバー4人とも本業の仕事があるからこそ、たくさんの人の力やアイデアが必要です。
資金面でも、やりたいことに制限がかかる可能性のある「協賛」ではなく「後援」いただくというスタイルを変えずにYOUNiiiiQを続けていきたいです。

――YOUNiiiiQでは、今後どんな企画を考えていますか?

Vaseのある大町もvol.01の特集候補に上がりましたが、文化堂ビルの再建やヤブウチビルのリニューアルなど、数年後にはもっと盛り上がっていると思うので、しばらくあたためておきたいと思います!

冊子の企画以外にも、行政のフリーペーパー発行のプロポーザル案件に挑戦しますし、さまざまなイベントからコラボの依頼も増えてきています。
今後もYOUNiiiiQから派生した企画がたくさん生まれてくると思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。

――見てくださる方にメッセージをお願いします

「福島駅から森合へ歩いてくれるといいな」という思いを込めて、途中にある「フォーラム」の前を歩く写真を表紙に使いました。(もちろん、車でも飯坂電車でも行けます)
この冊子を手に森合を歩いたことをきっかけに、お客さんとお店の人とのつながりが生まれたら嬉しいです

福島市の街の変化とともにあった3年間

福島の街を愛し、発信する活動を行う齋藤さんですが、2024年3月20日をもってVase店主を卒業することを発表しています。
3年にわたり福島市の街の移り変わりを見守ってきた齋藤さんへ、福島市の今後に願うことをお聞きしました。

――この3年間で福島市の街で変化はありましたか?

ある日のVase

ある日のVase

Vaseは、高校生、大学生、社会人など、若い世代が気軽に他愛のないおしゃべりをしたり夢を語り合ったりできる場所になれば……とオープンしたカフェ。お客さんの大半は、学生や20代社会人が中心です。
嬉しいことに、この3年で学生や若者がやりたいことや将来の夢をどんどん口に出してくれるようになり、起業に向けて動き出す子も増えました。
自分が学生の時に欲しかった「若者が集えるハブ空間」を実現できたかな、と思っています。

――カフェイベントの開催にも挑戦されたそうですね

福島に点在するカフェが一堂に会するコーヒーフェス「THE COFFEE’S」をやろう! と決めて、市内でカフェを経営する先輩方のところに一軒一軒イベントの企画書を持って営業に行きました。

みなさんにあたたかく受け入れていただき、当日はのべ4,000人以上の方にご来場いただけました。
またイベント開催後には、カフェ同士の横のつながりもびっくりするほど広がりました。

 
 
 
 
 
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THE COFFEE’S(@the_coffees_2022)がシェアした投稿

福島市のカフェからは、競争や戦いではなく「みんなでコーヒー文化を盛り上げよう、巡ってもらおう」というあたたかい雰囲気を感じます。この3年で、街なかのカフェの数もかなり増えましたね。
老舗カフェを経営する先輩方を筆頭に、若い世代もたくさん参入して、福島市がコーヒーの街として盛り上がっていけばいいなと思います。

そして福島市が「誰もが好きなことを仕事にできる街」になっていくといいですね。僕自身も生きているあいだは全力でクリエイティブなことをしたいです。

――齋藤さんのこれからの展望を教えてください

YOUNiiiiQの活動や THE COFFEE’S など、Vaseから生まれたメディアやイベントなどは引き続き運営し、継続していきます。

僕自身の展望としては、いつになるかはわかりませんが、福島という土地を体感できる唯一無二のホテルを福島市内でやりたいと思っています。1日3組くらいで、自分のホスピタリティが届く範囲で。ここに泊まるために福島を訪れてもらえるような、目的地になるホテルにしたいです。

そのためにはまだまだ知識や経験が足りないということに、Vaseを3年やって気づきました。国内外問わず、自分が見たいものや心惹かれる場所に行って、視野を広げたいです。
他を真似するのではなく、自分のフィルターを通して福島の独自性をミックスしていけたらいいですね

全力でクリエイティブに生きる

「僕はまだ28才。成長は止めずに、もっとかっこいいものを目指して30代を突っ走りたいです」と、目を輝かせて話してくれた齋藤さん。
言葉の端々に福島への愛を感じ、街のこと、仲間のこと、Vaseのこと、今後のビジョンなど、お話は途切れることはありませんでした。

Vase店主は卒業されますが、未来に向けての充電期間を終えた後の齋藤さんは、どんな次のステージを見せてくれるでしょうか。今後の活躍に期待しています。

YOUNiiiiQ 詳細情報

統括 齋藤友希
HP・SNS 公式Instagram
公式サイト

冊子の購入はHPの購入場所よりご確認、またはInstagramにてお問い合わせください。

齋藤幸子(さいとうゆきこ)

レギュラーライター

齋藤幸子(さいとうゆきこ)

2010年に福島市に転入。WEB制作会社→銀行窓口業務→大学広報補佐を経験。2児の子育てをしながら、2019年より「福島に移住・転入した女性が、福島の暮らしの情報を発信するサイト tenten」でライター活動をはじめる。現在はフリーライターとして各種WEB媒体で執筆中。主に地域情報や生活情報の発信を行ってきたが、観光ノートのライターになり取材記事の沼にハマる。写真撮影、画像編集、マップ作成なども行う。

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