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「暮らすように、旅をしよう。」#5 街なかで、じんわり温まる「米ぬか酵素風呂 PECORA」

東北でも珍しい米ぬか100%の酵素風呂。旅の途中に楽しむ、街なかの温浴体験で大人のリトリート

福島市には、飯坂・高湯・土湯と、それぞれに個性豊かな3つの温泉地があります。旅先で湯に浸かり、心身をゆるめる時間は格別なもの。ですが、いつもと違う景色を歩く途中に、ふらりと立ち寄って“自分を整える”特別な時間を持ってみるのも、もう一つの贅沢です。

JR福島駅東口から徒歩約10分。陣場町にある「米ぬか酵素風呂 PECORA(ペコーラ)」は、2025年12月にオープンした米ぬか酵素風呂の専門店で、大人のリトリートにぴったりの場所。
一歩足を踏み入れれば、ふわっと広がる米ぬかの温もりとやさしい香りに包まれます。

「暮らすように、旅をしよう。」第5回は、編集部員が米ぬか酵素風呂を体験。マネージャーの朝倉かおりさんに、PECORAを始めたきっかけや、米ぬか100%への思いについても伺いました。

米ぬかの発酵熱で温まる酵素風呂とは?

マネージャーの朝倉かおりさん

酵素風呂とは、米ぬかなどが発酵するときに生まれる自然の熱を利用して体を温めるものです。電気やガスで米ぬかそのものを温めているわけではありません。

酵素風呂には、米ぬかにおがくずなどを混ぜたタイプもありますが、PECORAで使っているのは米ぬか100%福島市内では2店舗、県内でも数店舗ほどで、東北ではまだ珍しいタイプなのだそうです。

発酵した米ぬかは60~70℃ほどになり、多くの雑菌が繁殖しにくい状態になるといいます。数字だけを見ると高温ですが、米ぬかの間には空気が含まれているため、お湯とは熱の伝わり方が異なります。入酵時間は約15分が目安です。

発酵熱で体を温め、じんわりと汗をかくのも酵素風呂の特徴です。朝倉さんによると、米ぬかにはビタミンやミネラル、セラミドなど、さまざまな成分が含まれているそう。米ぬか由来の成分は、スキンケア分野でも活用されています。

この発酵熱を保つために欠かせないのが、毎日のお手入れ。営業中にも米ぬかを撹拌(かくはん)し、発酵が終わった一部の米ぬかを浴槽から取り出して、新しいものと入れ替えます。さらに、営業後には底から全体を大きく混ぜる「天地返し」も行いますが、かなり体力を使う作業なのだそう。

「米ぬかは、毎日状態が違う、生きもののようなものなんです」と朝倉さん。気温や湿度によって変わる米ぬかの様子を見ながら、日々状態を整えています。

米ぬかに包まれて、じんわり汗をかく15分

浴槽は2つあり、間がカーテンで仕切られる。ペア入酵も可能

米ぬか100%の酵素風呂とは、どんな感覚なのでしょう。観光ノート編集部員も実際に体験してみました。

店内に入ると、まず感じるのは米ぬかが発酵した独特の香り。ぬか漬けを思わせるようなほんのりした香りに、初体験への期待が高まります。

体調を確認してロッカールームで着替えたら、水分補給をしていよいよ浴槽へ。さらさらとした米ぬかの上に横になると、足元から少しずつ米ぬかをかけてくれました。

米ぬかのふんわりとした肌ざわり。自然の発酵熱は思ったより熱い

肩まですっぽり包まれると、まるでふかふかの布団に入ったよう。どこまでかけるかは希望を聞いてもらえるので、今回は顔まわりや目もとまでお願いしました。時間が経つにつれて、じわじわと熱が伝わってきます。

途中、朝倉さんが熱さやぬるく感じる場所がないかを確認。お腹の横や足元が少しぬるくなっていたため、温かい米ぬかと入れ替える「かけ替え」をしてもらいました。逆に熱く感じるときは、首まわりをよけたり、手足を出したりして調整できます。

入酵時間は15分。終盤には想像していた以上の汗をかいていました。

入酵後はシャワーで米ぬかを流して休憩室へ。PECORAでは、汗が落ち着くまでゆっくり過ごす「二次発汗」の時間も大切にしています。

編集部員が体験した感想
私はわりと熱さに強いようで、朝一番の比較的温度が高めの米ぬかに包まれながらも心地よく過ごせました。
15分の入酵を終えて出るころには、想像していた以上に汗が。シャワーを浴びて休憩室でのんびり過ごしている間もすぐには汗が引かず、店から出たあとも体はポカポカで、芯から温まりました。
初めて酵素風呂を体験したのですが、朝倉さんがていねいに説明、声かけしてくださるので安心してくつろげました。
短時間でリラックスや発汗ができるので、旅行中や時間が限られている方にもおすすめです!

「気軽に酵素浴を続けられる場所」を福島に

福島の街なかで米ぬか酵素風呂を体験できるPECORAは、どのような経緯で生まれたのでしょうか。

朝倉さんが酵素風呂を知ったきっかけは、実のお母さまががんと診断されたことでした。
子育てをしながら母の看病や通院を続けるなか、朝倉さん自身もめまいなどの体調不良を経験。体を温めることに関心を持つようになった時に、テレビで酵素風呂を知ったそうです。

その後、埼玉、千葉、東京まで足を運び、さまざまなタイプの酵素風呂を体験。米ぬか100%が自分には合っていると感じ、お母さまと一緒に通うようになりました。

朝倉さん自身も次第に体調が落ち着き、その後、「酵素風呂の良さを広めたい」と、宮城県石巻市で米ぬか100%酵素風呂を経営する師匠に弟子入り。学びを深め、PECORAのオープンに至ります。

各地を訪れるなかで芽生えたのが、「もっと気軽に続けられる場所があったら」という思いでした。特に首都圏には高価格だったり、会員制だったりしてなかなか続けづらい店舗もあったそう。PECORAでは、日々の暮らしのなかで無理なく通える価格設定を大切にしています。

価格表(2026年8月取材時)

酵素風呂のあと、そのまま福島の街へ

ドレッサーで身支度を整えられる

2025年12月のオープンから約9か月。どのような方が利用しているのか、朝倉さんに伺いました。

利用者は30~50代の女性が中心で、中には小学生のお子さんと親子で訪れる方もいるそうです。市内はもちろん、いわき市や須賀川市、会津若松市、県外から足を運ぶ方もいます。
基本は女性限定ですが、女性とのペア入酵であれば男性も利用できるため、カップルやご夫婦での利用も可能です。

利用シーンを伺うと、街の中心部に位置するPECORAならではの使われ方もありました。

例えば、福島県立美術館の大ゴッホ展を見たあとに訪れたご夫婦や、入酵後に店内でフルメイクをして、そのまま買い物や食事へ出かけた女性など、観光や外出の予定と組み合わせて利用する方もいるそうです。

ドライヤーや化粧水、乳液もそろっている

一方で、PECORAを目的地に月2回ほど宮城県から通う女性や、東北へ出張するたびに立ち寄るという神奈川県在住の女性も。

なかでも朝倉さんの印象に残っているのが、推し活を楽しむ女性のエピソードです。4日間にわたる夏のライブを前に、「一番いい自分で推しに会いたい」と、約1か月前から10回ほど通ったのだそう。

街歩きや観光の途中に立ち寄ったり、日々のリフレッシュに通ったり、楽しみにしている予定に向けて利用したり。酵素風呂との付き合い方は、人それぞれです。

街なか観光の途中に、米ぬか酵素風呂を

福島駅から徒歩約10分のPECORAは、美術館や街歩き、食事などと組み合わせて立ち寄りやすい場所です。

受付から身支度までの所要時間はおよそ1時間。一人で立ち寄るほか、友人同士や夫婦でも利用できます。

温まったあとは身支度を整えて、そのまま街へ。福島の街なかを巡る一日に、米ぬか酵素風呂という寄り道を加えてみてはいかがでしょうか

米ぬか酵素風呂 PECORA(ペコーラ)詳細情報

店名 米ぬか酵素風呂 PECORA(ペコーラ)
住所 福島県福島市陣場町6-8
(JR福島駅東口から徒歩約10分)
電話 024-563-6679
営業時間 平日・土曜/11:00~19:30(最終受付18:00)
日曜・祝日/11:00~16:00(最終受付15:00)
定休日 火曜・第3日曜
メニュー・料金 米ぬか100%酵素風呂 通常入酵(1回)
一般(大学生以上)3,480円 ほか
※メニューや料金は公式ページよりご確認ください。
駐車場 2台
HP・SNS

公式ホームページ

公式Instagram

ご予約 電話またはWeb ※webでのご予約にはLINEアカウントが必要です。
備考 女性限定 ※米ぬか酵素風呂は、女性とのペア入酵の場合に限り男性も利用できます。
オプションで入酵前後に着用するタオルポンチョのレンタルあり(150円)。ジャージなどの持参も可。

齋藤幸子(さいとうゆきこ)

レギュラーライター

齋藤幸子(さいとうゆきこ)

2010年に福島市に転入。WEB制作会社→銀行窓口業務→大学広報補佐を経験。2児の子育てをしながら、2019年より「福島に移住・転入した女性が、福島の暮らしの情報を発信するサイト tenten」でライター活動をはじめる。現在はフリーライターとして各種WEB媒体で執筆中。主に地域情報や生活情報の発信を行ってきたが、観光ノートのライターになり取材記事の沼にハマる。写真撮影、画像編集、マップ作成なども行う。

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