福島市内10か所で開催中！「BONSAIジャック・プロジェクト」

福島市西部に位置する「あづま山麓」には、「吾妻小富士」や「一切経山」など観光や登山エリアとして人気のスポットがあり、多くの観光客や登山客で賑わいます。
あづま山麓周辺に自生する五葉松は「吾妻五葉松」と呼ばれ、「日本三代五葉松」にも数えられています。

盆栽の世界では、あづま山麓は五葉松の産地として知られており、盆栽作家が何代にもわたって種から育て上げて仕立てた「吾妻五葉松盆栽」は、今では多くの盆栽ファンの人気を集めるようになりました。

そんな吾妻五葉松の地元・福島市内では、9月1日(金)から吾妻五葉松や盆栽の魅力を体感できるイベント「BONSAIジャック・プロジェクト」が開催されています。

「BONSAIジャック・プロジェクト」開催中

このイベントでは、盆栽作家がゼロから盆栽を作り上げていくプロセスとストーリーを、実物の盆栽、使用している道具などとともに、以下の市内10か所に展示しています。

各展示場所には二次元（QR）コードが設置されており、スマートフォンで読み込むと、その場所の展示品を盆栽作家が解説する特別な動画が視聴できるようになっています。
展示スポットを巡れば、吾妻五葉松や盆栽についてはもちろん、福島市に広がるあづま山麓エリアの魅力を発見できるはずです。

BONSAIジャック　展示スポット
①Vase～Stay＆Lounge～（カフェ）
②御倉邸
③福島市まちなか交流施設ふくふる
④飯坂温泉駅
⑤土湯温泉観光協会（案内所内）
⑥福島市役所（1階ロビー）
⑦旧堀切邸
⑧LaUnion
⑨JR福島駅
⑩あったか湯

おすすめ展示スポット

どのスポットに何が展示されているかは訪れるまでわからない非公開形式ですが、今回は特別におすすめの展示スポットをご紹介します！

どこから、どの順番にまわっても問題ありませんが、Episode 1から2、3と順に巡ることで、盆栽づくりの過程に沿って展示内容を楽しめるしかけとなっています。

おすすめ1：Episode 1　Vase ～Stay＆Lounge～

ぜひ最初に見てほしいのは、Episode 1「松ぼっくりと赤ちゃん苗」。
福島市大町のカフェ「Vase ～Stay＆Lounge～」に展示されています。

吾妻五葉松の盆栽を作るために、年に一度だけ、特別な許可を得た人だけが種が入った松ぼっくりを採取することができます。種を植えると1～2年ほどで「赤ちゃん苗」に成長。小さくて可愛らしい五葉松の赤ちゃんに心癒されると同時に、この先どんなふうに成長するのか気になります。

ときに数十年以上におよぶという盆栽づくりは、ここから始まるのですね。

松ぼっくりと種子

赤ちゃん苗

「Vase ～Stay＆Lounge～」詳細ページ

おすすめ2：Episode 2　御倉邸

次に紹介するのは、Episode 2「しつけ苗」。
福島市御倉町の「御倉邸」に展示されています。

発芽から3年ほど経過すると、針金などの道具を使い幹を曲げる作業に入ります。苗木が「しつけ」を通して少しずつ盆栽へと成長していきます。

しつけ苗

「御倉邸」での展示は10月31日(火)まで。11月以降の展示場所は決まり次第、市のホームページでお知らせします。

※Episode2の「御倉邸」での展示は、10月31日（火）までの予定でしたが、11月30日（木）まで延長することになりました。ただし、11月4日（土）、5日（日）は「茶会」開催のため展示しておりませんのでご注意ください。（2023年11月3日追記）

「御倉邸」詳細ページ

おすすめ3：Episode 7　旧堀切邸

最後は、福島市飯坂町の「旧堀切邸」に展示されているEpisode 7「ジン（神）・シャリ（舎利）」。

通常の盆栽とは少し違った印象を受けるこちらの展示、盆栽の世界では、枯れた枝の部分を「ジン（神）」、幹の部分を「シャリ（舎利）」と呼ぶそうです。

吾妻山に自生する五葉松は、風雪や落雷などの理由で枝や幹が枯れてしまうことがあります。枯れた部分は色が抜け、風化して白骨のような姿に。
そのような姿を見立てた盆栽を通じて、自然の厳しさや美しさに思いを馳せてみましょう。

ジン（神）・シャリ（舎利）

「旧堀切邸」詳細ページ

展示の設置場所は全10か所。今回はその中からおすすめの3ヵ所を紹介しましたが、展示場所は駅や市役所などの公共施設に加え、歴史的建造物や飲食店、温泉浴場など、観光スポットとしても魅力的な場所です。
展示を見ながら福島市内観光も楽しむことができますので、ぜひ10か所のスポットを巡り、盆栽を作り上げていくプロセスとストーリーをお楽しみください。

吾妻五葉松をめぐる山旅

「BONSAIジャック・プロジェクト」のイベントの一つとして、9月17日(日)には、盆栽作家である「ぼんさいや あべ」の阿部大樹氏と、安達太良自然センターの代表・一瀬圭介氏とともに、吾妻五葉松の魅力に迫る「吾妻五葉松をめぐる山旅」が開催されました。

「ぼんさいや あべ」 阿部 大樹氏

ツアーは販売開始日に即日完売する人気ぶり。全国から多くの参加者が集まり、吾妻五葉松と盆栽のストーリーを体感する旅となりました。

イベントは11月30日（木）まで。
ぜひ皆さんも「BONSAIジャック・プロジェクト」を通して、ありのままの吾妻山の姿とリンクする吾妻五葉松や盆栽の魅力を感じてみませんか。

吾妻五葉松や、「ぼんさいや あべ」阿部氏についてはこちらの記事でもご紹介しています。合わせてご覧ください。

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「BONSAIジャック・プロジェクト」イベント情報