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「暮らすように、旅をしよう。」#2 旅の途中、香りに誘われて Shisei & RIVER BEACH COFFEE

一杯のおいしいコーヒーとともに過ごす特別な時間を求めて

昔はどんな町にも、地元住民の憩いの場となっている喫茶店が一つや二つ、あったものです。さほど広くない店内。カウンターに座り、マスターや他の常連客との何気ない会話を楽しみつつ、目の前で淹れられるコーヒーの芳しい香りに包まれて、日常の喧騒をいっとき忘れるような。

時代とともに、喫茶店はコーヒーショップと名を変え、カフェと呼ばれるようになり、均質な大手チェーン店が全国に広がりました。福島市も例外ではありません。
それでも市内には、訪れる人の絶えない個人経営のコーヒー専門店が、まだまだたくさんあります。昭和から続く老舗に加えて、こだわりの新店も続々。

「暮らすように旅をする」シリーズの第2回は、そんなお店の中から2つご紹介しましょう。一杯のおいしいコーヒーとともに過ごす特別な時間を求めて、あなたもぜひ訪れてみては。

隠れ家のような珈琲専門店 サイフォンで点てるコーヒーの味わいをぜひ
Shisei Artisan Roasted Coffee

2025年4月にオープンしたばかりの Shisei Artisan Roasted Coffee(シセイ・アーチザン・ローステッド・コーヒー)は、一見「え、こんなところに?」という場所にあります。

福島駅西口から南へ徒歩約20分、荒川にかかるあづま橋を渡った先の住宅街に突如現れる、洗練された印象のエントランス。偶然通りかかって、という来客はまずありえない立地です。

「それが狙いでした。うちは珈琲専門店です。ここを目指してわざわざ来ていただけるような場所にしたかったのです」と、マスター。

カタカナの「コーヒー」ではなく漢字を使うところにも、また福島市内ではめずらしいサイフォン式を採用し、コーヒーを「淹れる」ではなく「点(た)てる」と表現するところにも、こだわりの一端が見てとれます。

マスター自ら焙炒(ばいしょう)した豆からサイフォン抽出される珈琲は、味わいしっかり、さりとてくどすぎず。冷めていくとともに変化する風味も楽しめます。

「スイーツ系のメニューもご用意していますが、あくまでも主役は珈琲。ゆっくりと珈琲を味わいたい方にお越しいただきたいと思っています」

そう聞くと、少々敷居が高いと感じられるでしょうか。でも心配は無用。
店内には、豆による味の違いなどよくわからなくても、心からおいしいと思える一杯とともに思い思いの時を過ごせる空間が広がっています。

カウンターに陣取り、マスターと珈琲談義をしながら、魔法のようなサイフォン抽出の一部始終を眺めるもよし。あるいはテーブル席で一人静かに読書しながら、お気に入りの一杯を楽しむもよし。あるいは、マスターお勧めの今日の珈琲と手作りケーキを前に、友人とのおしゃべりに興じるもよし。もちろん子ども連れもOKです(お子さま向けにオレンジジュースあり)。

あくまで「脇役」というスイーツも、すべて研究を尽くした手作りのもの。季節によって変わります。

東京出身のマスターが福島市に店を構えることにした理由は、サラリーマン時代に赴任していた経験があったことに加え、水がおいしいこと、そして街に珈琲文化が根付いていること、だったそう。

珈琲豆の販売を行っているほか、家でおいしい珈琲を飲みたい方のための教室も開催。

また、このタイプのお店にはめずらしく夜も営業しているのがうれしいところ。照明を落とした店内のカウンターはまるでバーの止まり木のようです。仕事帰りでしょうか、男性の一人客がロックグラスを傾けるように珈琲を楽しむ姿も見られたりして。

「毎日飲める珈琲、おかわりしたくなる珈琲を提供したい。そして、ここを拠点に珈琲好きな人たちのコミュニティが自然と広がっていくような場所にしたい」

そんなマスターの想いが隅々まで体現された、わざわざ訪れる価値のあるお店です。

10時間以上かけて水出しするダッチコーヒーも、この店ならでは。写真手前の主にガラスでできた専用器具で抽出をおこなっている。

店名のShiseiは「至誠」の意。店主の仕事に対する姿勢を表わしています。

Shisei Artisan Roasted Coffee詳細情報

店名 Shisei Artisan Roasted Coffee(シセイ・アーチザン・ローステッド・コーヒー)
住所 福島市方木田字下川原16-8 1F
営業時間 11:00〜16:00(L.O. 15:30)/18:00〜22:00(L.O. 21:30)
定休日 不定休(SNSなどで案内)
駐車場 あり(6台)
※店舗前スペースと東隣りのビルの裏手にございます。
HP・SNS 公式Instagram


包み込まれるような空間で、ここだけの北欧スタイルコーヒーを
RIVER BEACH COFFEE

夏の夕方。西日を浴びていい具合に色褪せた RIVER BEACH COFFEE(リバービーチ・コーヒー)のドアを開けると、カウンターの内側から「こんにちは」と、落ち着いた男性の声が迎えてくれました。
一見、垢抜けたカフェのようでもあり、同時に無国籍なバーのようでもあるインテリアが、なんとも言えない心地よさを醸し出しています。

敢えて古い物件を探したんです。僕が目指したのは、おしゃれなカフェというより昔の喫茶店のイメージ。だって、中に立ってるのが僕ですからね(笑)。福島にはないスタイルのコーヒーを出す店をつくりたくて、2018年4月にここで開業しました」

そんな気さくな雰囲気のオーナー、高橋誠さんとの会話を楽しみに訪れる常連客は、その大半が一人で来店するそう。

福島駅から福島交通飯坂線に乗り、4つ目の泉駅から徒歩3分。週3日は夜9時まで営業しているので、仕事帰りに一息入れたい人にもぴったりです。

常連客から「まことさん」と呼ばれ、親しまれている高橋さん。コーヒー好きのためのセミナーも開催しています。

まったり落ち着ける奥の空間にはレコードプレーヤーが。高橋さんの手が空けば、ジャズの名盤をかけてくれることも。

カウンター席だけでなく奥にはソファ席もあり、そこでゆっくり読書をする人、パソコンを開いて一仕事する人も少なくないとか。一見さんでも入りやすく、その証拠に外国人旅行者がふらっと立ち寄ることもよくあると言います。

もちろん、メニューの主役はコーヒー。それも、「苦くない」コーヒーです。
ノルディック(北欧)ローストというスタイルで焙煎された豆は、ノルウェー発 FUGLEN COFFEE ROASTERS TOKYO のもの。果実味が最大限に引き出されたフレッシュでフルーティな味わいが特徴で、福島県内で提供しているのは現時点でこの店だけだそうです。

「若い方がうちのコーヒーをブラックで飲んで、苦くない、これなら飲めるとおっしゃって、そこからコーヒー好きになってくれたりすると、うれしいですね」

1杯目と2杯目で変化する風味を楽しめるのも、ノルディックスタイルの特徴とのこと。

ハンドドリップに加え、エアロプレスという抽出方法も選べます。

どちらもアイスOK。

かく言う高橋さん自身、昔はコーヒーが好きではなかったのだとか。
それが、とあるイベントでたまたま飲んだ浅炒りエチオピアのおいしさに驚愕。以来、独学でコーヒーを勉強し、サラリーマンを辞めて、故郷の福島で開業に至ったのでした。

喫茶店のような気軽さと、ここでしか飲めない特別なコーヒーと、オーナーの醸し出すゆったりした雰囲気と。それらが相まって、誰もがつい長居をしてしまう、そんなお店です。

北欧の家庭料理でもあるワッフルは、カルダモン風味で甘さ控えめ。週末にはサンドイッチも提供。

RIVER BEACH COFFEE詳細情報

店名 RIVER BEACH COFFEE(リバービーチ・コーヒー)
住所 福島市南沢又柳清水19-5
営業時間 月・水・木14:00〜21:00、土 10:00〜18:00、日・祝10:00〜17:00
定休日 火・金曜日(変更の場合、SNSなどで案内)
駐車場 あり(4台)
※店舗北側にある踏切を渡り、東へ約100メートル直進すると右手にございます。
HP・SNS 公式Instagram

福島市観光ノート編集部

福島市観光ノート編集部

福島市および近郊在住のライター、クリエイターで構成する編集チームです。企画、取材、撮影、構成、執筆、動画制作、地図製作、プレスリリースまでをこなします。DMO(観光地域づくり法人)のオウンドメディアとして、多彩な地域コンテンツでふくしまの魅力を様々な角度からお伝えしていきます。

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