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県立美術館「ブルターニュの光と風」でアートに触れ、カフェで思いを馳せる

暑い日差しを避けて過ごす、文科系女子のための避暑プラン

梅雨も終わりに近づき、福島の暑~い夏が始まりました。
強い日差しを避けてゆっくり休日を過ごしたい方、必見! 福島県立美術館でアートに触れる、大人のための避暑プランをご紹介します。
鑑賞後はベーグルがおいしいと話題の『ペントノートカフェ』にも立ち寄りましたので、そちらの情報も要チェックです!

ぜひ、記事を参考に福島の街をめぐってみてください。

福島県立美術館

モネ、ゴーギャンの絵画を鑑賞し、信夫山の景色に思いを馳せる

現在、福島県立美術館では「ブルターニュの光と風 モネ、ゴーギャン、ボナール―遥かなる理想郷」が開催されています。

期間は、7月1日(土)から8月27日(日)まで。

クロード・モネポール・ゴーギャンピエール・ボナールなど、名だたる画家たちの作品が一堂に集結。非常に注目度の高い展覧会である今回は、フランスにある「カンペール美術館」の屈指の収蔵品を中心に約70点の油彩画などを展示。日本の美術館としては珍しく、写真撮影OKの絵画も多数ありました。

約1世紀のあいだに描き出されたブルターニュを3部構成で追う

ブルターニュに暮らす人々の息づかいが聞こえるような作品「カンペールのテール・オ・デュック広場」フェルナン・ル・グー=ジェラール

ブルターニュに暮らす人々の息づかいが聞こえるような作品「カンペールのテール=オ=デュック広場」フェルナン・ル・グー=ジェラール

ブルターニュに魅了された画家たち

19世紀、新たな画題を求める画家たちの注目を集め、多くの画家が描きとめたという「ブルターニュ地方」。フランス北西部に位置し、大西洋に突き出た断崖が連なる荒野にありました。
独特な宗教的モニュメントや、ケルト系言語を話す人々の素朴で信心深い生活様式が画家たちの関心を掻き立て、この地で数多くの名画が生み出されました。
今回の企画展は、そんなブルターニュに魅了された画家たちが描いた作品を通じ、同地の歴史や風景、風俗を幅広く紹介する展覧会です。

第一章 ブルターニュの風景-豊穣な海と大地

展覧会の構成は、年代ごとに3部構成に分かれています。
第一章はブルターニュの3つの風景―海、大地、人々の暮らしがテーマ。恩恵とも脅威ともなるブルターニュの自然、海と大地に暮らす人々の生活に画家たちは関心を寄せ、格好の題材として作品に表していました。
この時代の画家たちはサロンを活動拠点としており、背丈ほどある巨大なキャンバスに美しい絵を描いています。

大きな絵画

当時、作品はサロンで目立つために大きなキャンバスに描かれていました。どれも圧巻の迫力! 写真のように鮮明な表現でわかりやすいのが特徴

第二章 ブルターニュに集う画家たち-印象派からナビ派へ

第二章は、19世紀後期から20世紀初期頃。モネやゴーギャンなどが登場します。この時代になると、写真のようなリアルな描写ではなく、色や線、形などを追求した個性的な描き方が主流に。
日本の浮世絵に影響された画家も多く存在し「この風景なんとなく日本っぽいかも」という印象のものもいくつかありました!

クロード・モネ「アンティーブ岬」(1888年)

クロード・モネ「アンティーブ岬」(1888年)<愛媛県美術館蔵>

ポール・ゴーギャン「ブルターニュの子供」(1889年)

ポール・ゴーギャン「ブルターニュの子供」(1889年)<福島県立美術館蔵>

モネやブーダンなどの風景画家および印象派の画家たちは、ブルターニュの海と空に惹きつけられ、自然がみせるさまざまな表情を描きとめます。
ゴーギャンは「原始的なもの」への憧れを求めてブルターニュの小村ポン=タヴァンに辿り着き、同地に滞在していたベルナールらとともに、後にポン=タヴァン派と呼ばれるグループを形成。同時期にピエール・ボナールを中心としたナビ派と呼ばれるグループも存在するなど、ブルターニュの地において総合主義が生まれ、フランス近代絵画史上の重要な場所として後世まで知られる場所となっていきます。

第三章 新たな眼差し-多様な表現の探求

ブルターニュの画家たちにとって、芸術の中心であったパリの美術動向は決して無視できるものではありませんでした。第三章は、パリとの関わりを軸に印象派以降の表現の広がりを紹介しています。
鮮烈な色彩を特徴とするフォーヴィスムや、モチーフを幾何学的な形態に分解して再構成するキュビスムの誕生。ブルターニュの画家たちも、新しい美術思潮を咀嚼しながらそれぞれ独自の画風を打ち立てていきました。

フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドー「藁ぶき屋根の家のある風景」(1921年)

フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドー「藁ぶき屋根の家のある風景」(1921年)を表紙にした作品集は物販コーナーで販売

物販コーナーも充実の品揃え

展示されていた作品のみならず、幅広い商品を販売していました。クリアファイルやポストカードは人気商品なので、購入はお早めに。

物販コーナー

ポストカードを購入して、お気に入りの絵画を持ち帰りたい!

ペントノートカフェで自家製ベーグルを

「ブルターニュの光と風」展では、その時代の絵画の流行りや時代背景なども見えてとても興味深かったですね! ブルターニュという地に何を求め、何を見出したのか。次はカフェに行って物思いにふけりながら、ゆっくり考えてみましょう。

県立美術館から車で約5分ほどの場所にあるこちらは「GOOD ONE BAGEL(グッドワンベーグル)」です!

外観写真

中央入口から入って右側が文房具売り場、左側がカフェ

2022年にこの場所に移転オープンした「Pentonote(ペントノート)」。前回取材に伺った際には準備中だったカフェ部分ですが、オープンから約1年経った今、満を持して行って来ました。

こちらのお店では、自家培養酵母と北海道産小麦を100%使用した、美味しいベーグルが食べられます。

ベーグルはすべて店内仕込み。以前に総菜屋もやっていた経験から具材はどんどん増え、今では全20~25種類ほどになりました。
ゆ~っくり4時間以上かけて一次発酵させ、順番に焼き上げられるベーグル。全種類がお店に並ぶのは、だいたい11時頃だそう。

「イチジククルミ」や「明太マヨ」などの総菜系ベーグルが特に人気があるんですよ。

ランチメニュー「キッシュプレート」(1,100円)小さくて可愛いミニベーグルが付くワンプレートメニュー

ランチメニュー「キッシュプレート」(1,100円)小さくて可愛いミニベーグルが付くワンプレートメニュー

さっぱりしたい夏は、こちらのメニューもおすすめ。
ランチ利用だけでなく、ちょっとドリンクを1杯飲むだけでも気分が上がります。

はちみつレモンティーソーダ

はちみつレモンティーソーダ

ラズベリーミルク(左)とラズベリーソーダ(右)

ラズベリーミルク(左)とラズベリーソーダ(右)

冒頭に述べたように、イーストは使わず自家製酵母で作っているこちらのお店のベーグル。化学的なものを加えずに、菌が絶えないよう大切に育て続けています。
酵母はとても繊細。清潔な環境で最新の注意を払って作業します。そうしてすくすく育った酵母が使われ、おいしいベーグルができあがっているんですよ。

テイクアウトもでき、ちょっとした手土産にも喜ばれます

「一つひとつ大切に作った自慢のベーグルを食べに来てください」

【裏情報】全国の文具女子が「インク沼にハマる」現象

「インク沼」のインクは、万年筆インクのこと。
ペントノートでは「しのぶの翠色」など福島にちなんだオリジナルのインクを作っていて、全国のインク愛好家の方から熱視線を浴びています。
どうやら「ご当地インク」というのが全国各地にあるんだとか。

店頭に並ぶ色とりどりのインクや、キラキラした新品のガラスペン……。モネやゴーギャンもこれを見たらきっと欲しくなったに違いありません。

店を出て信夫山の景色に思いを馳せながら、そんなことを感じた休日でした。

インク色見本

信夫山をイメージした「しのぶの翠色」など、福島にちなんだインクを作成。通信販売も行っているので全国から注文が殺到し、すぐに完売になるそう

展覧会・カフェの詳細情報

ブルターニュの光と風 モネ、ゴーギャン、ボナールー遥かなる理想郷

◆開催日/2023年7月1日(土)~8月27日(日)
◆休館日毎週月曜(7月17日、8月21日は開館)、7月18日
◆開館時間/9:30~17:00(最終入館16:30)

◆観覧料 

  当日 20名以上の団体
一般 1,500円 1,300円
大学生 1,000円 800円
小・中・高校生  600円  500円

*未就学児は無料。
*身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方は無料。


GOOD ONE BAGEL(グッドワンベーグル)

営業時間 10:00〜18:00(L.O17:30)
焼き上がり 11:00〜12:00
LUNCH 11:00〜14:00
休業日 毎週火曜日(不定休あり。事前にInstagramで確認を)
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木俵麻樹子(きだわらまきこ)

レギュラーライター

木俵麻樹子(きだわらまきこ)

福島市出身。郡山市在住。出版社や企業の広報部などで経験を積み、結婚を機に夢だったフリーライターに転身。現在は、県内で販売している福島の情報誌や観光情報WEBマガジンなどにも執筆している。お店や宿の紹介から、住宅関係の記事までオールジャンルの記事に対応可能。パワフルな三兄弟の母として、ママ友もゆるっと募集中♪

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