MENU

旬のおすすめ

【地域おこし協力隊@飯坂町】不動産営業から転身した女性に仕事の内容を聞いてみました

カフェ運営、カヤック&SUPのインストラクター資格にも挑戦中!

2022年4月から、福島市飯坂町で地域おこし協力隊として宮司君香(みやし きみか)さんが活動しています。
埼玉県出身で元々福島には縁がなかった宮司さん。どのような思いで飯坂町に移住し、どのような活動を行っているのか、お話を伺いました。

地域おこし協力隊とは

地域おこし協力隊とは総務省の制度で、都市部から地方へ移住し、地域ブランドや地場産品の企画・開発など「地域協力活動」を行いながら、その地への定住・定着を図る取り組みです。令和3年度は約6,000名の隊員が全国で活動しており、福島県では令和3年度は196人、46自治体が受け入れをしています。総務省では令和6年度には隊員数を8,000人に増やすという目標を掲げています。

宮司さんもこの制度を利用して令和4年度に福島市飯坂町に移住してきました。最長3年間、福島市飯坂町の特定非営利法人「いいざかサポーターズクラブ」に所属しながら飯坂町の町おこしの活動を行います。

「いいざかサポーターズクラブ」は、住んで歩いて楽しいまちを目指して福島市飯坂町をおおいに盛り上げてもっと良いまちにしようと考えている人たちが集まる共通の場(ステージ)です。主に飯坂町のまちづくりに関する事業や活動を行う特定非営利活動法人です。
(公式サイトより引用)
https://iizakasupporters.com/

宮司さんってどんな人?直撃インタビュー!

生粋の西武ライオンズファンです

―地域おこし協力隊に参加したきっかけを教えてください

私は埼玉県上尾市出身で、野球観戦と落語が趣味の24歳です。
幼少期はアウトドア好きの父に連れられ、家族で毎週のように山や川へ遊びに行っていました。その影響で、「いつか自然の多いところで生活をしたい」という夢を持つようになります。
大学を卒業後は都内で不動産の営業職に就きましたが、朝から夜まで仕事仕事の毎日。仕事で疲れ果て、自然が恋しくなっていました。
その頃、将来について考えるきっかけがあり、かねてからの夢を叶えようと移住を思い立ちました。

移住先を決めるため、各市町村のWEBサイトや移住の情報・体験談を読み漁り、休みの日には実際に移住の相談にも足を運びました。

そんなある日、福島市飯坂町で地域おこし協力隊を募集していることを知ります。
調べてみると、関東からのアクセスも良く、自然も豊かで温泉があり、「いいざかサポーターズクラブ」が運営する飯坂町内のカフェ「oncafe(オンカフェ)」の業務にも携われるということで、視察を即決。現地を訪れて、ほぼ「一目ぼれ」でした。
移住の決断の日、飯坂町内にある愛宕山にのぼって景色をみたら、不思議と「自分がこの町で生活しているビジョン」が浮かんだんです。運命のようなものを感じて、移住を決意しました。

―現在どのような地域おこし活動をしているのですか?

大きく分けると3つです。

  • カヤックインストラクター、サイクリングといったアクティビティ事業
  • 飯坂町のカフェ「oncafe」の企画・運営
  • SNSを中心とした情報発信

―アクティビティ事業ではどのような活動をしていますか?

カヤックのツア―に同行

茂庭の摺上川ダム湖でのカヤックやSUP(Stand Up Puddle)のツアーに同行したり、アシスタントとしてサポートしています。
カヤックは、完全に素人からはじめてまだ2か月ちょっと。カヤックはとても奥が深くて、ただ漕げばまっすぐ進むわけではありません。海用や川用など用途も様々あり、日々勉強です。
カヤックとSUP、どちらもインストラクターとして活動できるように頑張っていきたいです。
実は私、全国で配布しているダムカードを60枚近く持っているほど大のダム好きなんです。アウトドアもダムも大好きな私にとって、カヤックインストラクターは天職かもしれません。

―「oncafe」の運営にはどのように関わっていますか?

天気の良い日はoncafeで外売り

oncafeでは、「お客さんと話をして考えを学べるように」と、注文を取ったり食事を運んだりする「ホール」に出ています。「いずれは自分の店を持ちたい」という夢があるので、カフェ運営を手伝いながら経営手法を学んでいるところです。

カフェの企画会議にも参加し、メニュー開発にも携わらせていただいています。
新しい試みも夏から秋にかけてどんどん計画中で、この夏には桃のメニューを販売できたらいいなと思っています。また、「いかにんじん」のような福島の伝統郷土料理を、地域のおばあちゃんと一緒に作るイベントも企画中です。

―どのような方法で情報発信をされていますか?

「地域おこし協力隊」である私が、日々どんな活動をしているのかを知ってほしい、気軽に見てもらえたらという気持ちで、私の日常をTwitterで発信しています。
「この日は何やった」「どこへ行った」「誰と会った」「何を食べた」といったことをおしゃべりするような感覚ですね。

福島市飯坂町地域おこし協力隊Twitter

福島市飯坂町地域おこし協力隊Twitter

私が投稿した写真に、地元飯坂町をよく知っている方がリプライを下さり、交流も生まれています。「ここはどこどこですね」「昔は〇〇がありました」など、私が知らないことも気軽に教えてくださるので勉強になります。

例えば、10年くらい前に飯坂町にあった共同浴場の「千人風呂万人風呂」の跡地を訪れたときも、実際に入浴したことがある方から「昔は泳げた」「入ったことあるよ」などとコメントをいただきました。私は「今」を写し、地元の方が「昔」を語る。時を超えた情報交換がTwitter上で行われていて、とても面白いなと思います。

また、毎月1回の飯坂地区だよりでも活動を紹介しています。SNSを利用しない高齢の方にも、回覧板なら見てもらえるんですよ。

―福島市飯坂町に移住して驚いたことはありますか?

「まるでドラえもんの裏山みたい!」と感動した信夫山の烏ヶ崎展望台

一番びっくりしたのが、温泉が日常に溶け込んでいるということ。15時くらいになると湯桶を持ったおばあちゃんが歩いてたりして、この町では温泉が特別なものではない雰囲気ですよね。
私にとっては、温泉といえば「ご褒美」。事前に計画して、宿を予約して、長距離ドライブして、じっくり温泉に浸かって。「さあ、明日からもがんばるぞ!」というリフレッシュのためにあるものだと思っていたので、まさにカルチャーショックでした。
そんな私も今では、福島市への移住者に配布される「湯めぐりパスポート」で毎日温泉に入り放題です(笑)

私の行きつけの浴場は「導専の湯」。湯船が熱めとぬるめで2つあり、交互に入っています。飯坂温泉のお湯の熱さにもようやく慣れてきました。

―今後の展望を教えてください

任期中の3年間は、とにかく飯坂町のために「おもしろい」、「楽しい」を提供していきたいです。地元の人たちと会話をしたり、イベントに参加したりして、一緒に「楽しい」を積み重ねていく。
女性でも、若者でも、楽しく地域おこし活動ができることを発信して、たくさんの方に飯坂町に来てほしいです。
そして、街ゆく人に「あっ、宮司さんだ!」って声をかけてもらいたいですね。

ホテルジュラク・吉川屋スタッフさんのカヤック体験

ホテルジュラク・吉川屋スタッフさんのカヤック体験

ゆくゆくは飯坂町で居酒屋をやりたいと思っているので、任期満了後は「地元民」として、新しく着任してきてくれた人を楽しませたいです。

私自身、移住してくる時に情報がなくて苦労しました。どんなお店があるのか、どんな地域なのかは家探しには重要です。そういった移住者へのサポートができる体制を作り、地域の方と交流できる場も作りたいです。それには、お酒の力を借りるのが一番!福島は日本酒も美味しいですしね。

―宮司さん、ありがとうございました。

まとめ

24歳という若さで、都心から福島市飯坂町に移住してきた宮司さん。「自然の多い場所で生活する」というかねてからの夢を叶えるとともに、アクティビティのインストラクターをゼロから目指すというチャレンジもしています。とてもパワフルな方で、「飯坂町を良くしたい!」という思いがインタビューの中で伝わってきました。

温泉もアクティビティも素敵なカフェもある飯坂町。宮司さんを見かけたら、ぜひ声をかけてみてくださいね。

oncafe(オンカフェ)

齋藤幸子(さいとうゆきこ)

レギュラーライター

齋藤幸子(さいとうゆきこ)

2010年に福島市に転入。WEB制作会社→銀行窓口業務→大学広報補佐を経験。2児の子育てをしながら、2019年より「福島に移住・転入した女性が、福島の暮らしの情報を発信するサイト tenten」でライター活動をはじめる。現在はフリーライターとして各種WEB媒体で執筆中。主に地域情報や生活情報の発信を行ってきたが、観光ノートのライターになり取材記事の沼にハマる。写真撮影、画像編集、マップ作成なども行う。

ライター紹介はこちら

福島市の魅力満載! 人気記事ランキング

みんなに人気の福島市情報! コンテンツ別 人気ランキング

観光・スポット

体験・ツアー

グルメ・お土産

温泉・宿泊

福島市の特産品! ふるさと納税をご紹介