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地域の農業を未来へつなぐ。桃の詰め放題で話題沸騰の「吉井農園」
人気イベントは農園を知るきっかけ作り。地域を守るため持続可能な農業に挑戦する熱い想い
福島市で、さくらんぼ、桃、ぶどう、梨、りんごをはじめ、米や野菜など多品目を栽培する「吉井農園」。ゲリライベント「桃の詰め放題」がSNSで話題となり、連日多くの人が訪れる人気の農園です。
しかし、その人気の裏には、地域の農地を守り、環境に配慮しながら持続可能な農業を目指す、生産者の熱い想いがありました。吉井農園が挑戦する「地域に必要とされる農業」とはどのようなものなのか——。その取り組みをご紹介します。
さらに、記事の最後には桃の販売(在庫)状況や、桃詰め放題などのゲリライベント情報がリアルタイムでチェックできるサイト情報も掲載しています!
目次
地域の農地を受け継ぎ、未来へつなぐ
「地域に必要とされる農業を目指したい。」
そう語るのは、吉井農園代表・吉井潤さん。30歳で就農し、高齢化や担い手不足によって管理が難しくなった農園を引き継ぎながら、果樹を中心とした多品目栽培に取り組んでいます。
少しずつ栽培面積を広げ地域の畑を守ってきましたが、農地が増えれば、その分管理の手間も増えます。すべての果実を完璧な形や大きさに育てることは決して簡単ではありません。

吉井社長(写真右)と渡辺取締役(写真左)
それでも、地域の農地を未来へつなぎたいという思いを胸に、一つひとつの農産物と向き合いながら栽培を続けています。
吉井農園は、果物や野菜を育てるだけではなく、地域の農業を守る役割も担う農園なのです。
一年中、旬の恵みが楽しめる農園
吉井農園では、春から初夏にかけてはさくらんぼ、夏は桃、秋にはぶどうや梨、りんごと、季節ごとにさまざまな果物を栽培しています。さらに、米や野菜も手掛けており、一年を通して異なる旬の味覚に出会えるのは、多品目栽培ならではの魅力です。
季節が変わるたびに違った楽しみがあるため、「次は何を買いに行こうかな?」と何度も足を運びたくなる農園です。

取材時の7月下旬は桃(あかつき)の収穫が最盛期
人気の桃詰め放題は、農園を知ってもらうきっかけ
吉井農園の夏の名物となっているのが「桃の詰め放題」です。参加費はなんと500円。
専用の袋に詰められるだけ桃を持ち帰ることができ、小ぶりの桃なら10個以上入れる人もいるそう。

毎年多くの人が訪れる人気企画ですが、その始まりは単なるサービスイベントではありませんでした。
高齢化や担い手不足で管理が難しくなった農地を引き継ぎ、栽培面積が広がるにつれて、味は申し分ないものの、大きさや形などの理由で贈答用には適さない桃も実ります。
「どんな形の桃も、おいしさは変わらない。何とか福島の桃として届けたい」
そんな思いから試行錯誤を重ね、自分たちなりの売り方としてたどり着いたのが「桃詰め放題」でした。

詰め放題をきっかけに吉井農園を知り、その後は贈答用の桃や、ぶどう、梨、りんごなど季節の果物を求めて再び訪れるお客様も少なくありません。
果物の状態に合わせて、贈答用、家庭用の茶箱、詰め放題と販売方法を工夫することで、廃棄はほとんど出ていないといいます。

詰め放題は、お客様に楽しんでもらうための企画であると同時に、吉井農園のおいしさを知ってもらう入り口でもあります。
規格外の桃にも新たな価値を生み出し、廃棄を減らしながら福島の桃のおいしさを届ける。吉井農園の「地域に必要とされる農業」という想いが、この取り組みにも息づいていますね。

未来へつなぐ持続可能な農業
吉井農園では、農園内でヤギを飼育し、草刈りを任せる「ヤギ農法」を取り入れています。
この農法は、ヤギが草を食べ、そのふんを堆肥として畑へ還元することで資源が循環する仕組みで、環境への負荷を減らしながら、おいしい果物づくりにつなげる取り組みです。

さらに、AIを活用したポスター制作やSNSでの情報発信にも積極的に挑戦。ユニークでカラフルなポスターの制作やHP・SNS運用などは取締役の渡辺さんが担当しています。昔ながらの農業を大切にしながら、新しい技術も柔軟に取り入れる姿勢が、吉井農園の強み。

桃を運ぶトラックにも目立つ仕掛け
また、吉井農園では、定年後に新しい仕事へ挑戦したい方や、子育て中の主婦など、未経験から農業を始めたスタッフが活躍しています。土木事業や自動車事業なども手掛ける会社だからこそ、季節ごとの仕事を組み合わせ、年間を通して安定して働ける環境づくりにも取り組んでいます。
旬の味覚を求めて、吉井農園直売所や無人販売所へ!
吉井農園の営業時間は9時~17時までですが、桃のシーズンは午前中に売り切れてしまう日も珍しくありません。販売状況をリアルタイムで確認できるサービスも導入しているので、お出かけ前にチェックしておくのがおすすめ。
また、市内には、野田店、丸子店の2か所の無人販売所もあり、採れたての果物を気軽に購入することができます。お近くを通った際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

無人販売所野田店(吾妻支所すぐそば)
今後は、桃狩りや農作業体験など、農業をより身近に感じられる体験型コンテンツの実施も構想しているそうです。
果物を「買う」だけでなく、「知る」「体験する」農園へ。吉井農園は、これからも新たな魅力づくりに挑戦していきます。

桃狩り体験も計画中
地域の農地を守り、人を育て、環境にも配慮しながら、おいしい果物を届ける吉井農園。福島の果物のおいしさはもちろん、その背景にある生産者の想いにも触れられる農園へ、ぜひ足を運んでみてください。
吉井農園(直売所) 基本情報
| 住所 | 福島県福島市沖高字堰添4-1 |
|---|---|
| 電話 | 024-573-6906 |
| 定休日 | 不定休 |
| 営業時間 | 9:00~17:00(商品がなくなり次第終了) |
| 駐車場 | あり(約20台) |
| HP/SNS |